Pro Football Prospectus

 ようやくPro Football Prospectus 2006"http://www.amazon.co.jp/Pro-Football-Prospectus-2006-Pro-Football-Prospectus/dp/0761142177/sr=8-1/qid=1157030137/ref=sr_1_1/250-1051860-6719462?ie=UTF8&s=gateway"がアマゾンから到着した。米国では8月上旬に発売されているのに、なぜ日本では1カ月近くも遅れたのか。来年から米アマゾンに直接注文した方がいいかもしれない(送料が高そうだが)。
 ともかく、早速中身を見てみた。といってもまだ到着したばかりなので十分に読み込めてはいない。とりあえずNew England関連のデータと評価を調べてみる。
 まず勝ち負けだが、予想は10.3勝。11勝以上の可能性は48%で、AFC東では最も高い。といってもAFCにはIndianapolis(67%)があるし、San Diego(47%)もかなり高い。まあ引き続きAFCの強豪という立場ではあるし、十分にSuper Bowlを狙える力はあるが、文句なしのトップチームという訳ではなさそうだ。ちなみにNFCではSeattleが83%(ちと高すぎ)、そしてなぜかChicagoが54%(驚愕)となっている。
 New Englandの評価が高い理由の一つは、若い選手が多いこと。2004シーズンのSuper Bowlで勝った時、スターターのうち過去3年にドラフトした選手が8人を占めていた。これは1996年以降ではトップであり、その次に多いのも実は2003シーズンのNew Englandだったりする(6人)。それに対し2005シーズンのPittsburghは実はたった4人。ベテラン中心のチームよりは若手の多い強豪チームの方が強くあり続けるだろうという予想だ。
 スキルポジションの選手に関する評価だが、まずBradyについては引き続き高い評価をしているが、彼がFavreほどではないにしても無理なプレイをすることが多いところに苦言を呈している。もっとも私は、Bradyが時々やらかす無茶なプレイはリターンを得るために避けて通れないリスクテイクだと思っているので、この点に不満はない。
 RBについてだがDillonに関しては珍しくNew Englandのサラリー戦略が失敗した事例だとしている。散々使い倒されすり減った年寄りRBに余計な金を払った、という指摘だ。今シーズンの彼の成績についてもさほど良くならないと予想している。一方、新人Maroneyに関しては今年はDillonとプレイを分け合うとの見方。Maroneyをドラフトしたことについてはこちら"http://www.bostonsportsmedia.com/gameday/"のサイトが「大ばくちだ」と言っているのも気になるところ。あとFaulkについては「TOがチームメイトに不満を言うようにファンブルをする」と、けっこう酷いことを言っている(否定できないけど)。
 WRについてはBranchをぶった切る決断をする前だったので、彼が引き続きエースWRとしてついに1000ヤードを達成するとの予想を出している。新人JacksonについてはCaldwellより明らかに高い評価。要するに今シーズン中にJacksonがナンバー2WRになるという見通しだ。実際は(もしかしたら)ナンバー1になるかもしれないが。御大Troy Brownについては引退間近な選手ならではの数値しか見ていない。
 4人いるTEについては「Vrabelをオフェンスに入れれば驚異の5TEセットができる」と茶化しているが、冗談を抜きにすればやはり中心はWatson。昨シーズン20回以上のパスキャッチをしたTEの中で16ヤード以上の長いパスを投じられた割合が彼が最も高かったそうだし、もしかしたらCoates以来のエースTEになるかもしれない。なおGrahamについては今シーズンが終わればチームを去るものと見なしているようだ。
 OLについては、昨シーズンもっともさえなかったのはKaczurだとの指摘。少なくとも彼のブロック失敗が直接サックにつながった回数が6回はあったとか。新人でLTをやったのだから仕方ないと言えば仕方ないが、それにしても「OLのKyle Orton」とはまたキツい指摘を。やはりLightの回復具合は重要だ。
 ディフェンスについては様々な新しい指標を取り入れている。特に重要なのがセカンダリーについてで、その選手がどの程度パスプレイのターゲットとなり、どの程度相手のプレイを食い止めたか、平均でどのくらいのヤードを稼がれたかが分かるようになった。そして、何より特筆すべき選手が新人のHobbsであることも明らかになった。ターゲットとなった比率は20%あったが、平均喪失ヤードは5.0とリーグで2番目に低い数値だったのだ。11.2ヤードを失ったStarksに比べれば全然彼の方がいい。セーフティの中ではStoneとGuss Scottがダメで、WilsonとHawkinsが頑張ったことも分かる。
 フロント7では3年連続、10ヤード以上のラッシュを許した比率がリーグ最低となった。要するにロングランだけはやらせねえ、というこのチームの異様なこだわりが現れている。個々の選手を見ると最初ILBにいた二人(BeiselとChad Brown)が特にランディフェンスでダメだったことが分かる。DLでは特にWilforkとSeymourのよさが目立つが、まあドラ1が3人いるのだからこのくらいはやってもらいたいところだ。
 もう一つ、面白い指摘は「ブリッツはどのくらい効果的か」。ブリッツの中にも効果的なものと、逆にマイナスの影響の方が大きいものがあると分析したうえで、どのHCが多数の「効果的なブリッツ」を行っているかを分析したものだ。トップはBelichick。最下位はDungy。これはまあいいのだがNew Englandと同様に3-4で効果的なディフェンスを展開しているPittsburghが下から2番目の少なさだったのにはびっくりした。個人的にはPittsburghの方がブリッツハッピーなディフェンスをしていると思っていたのだが、どうやらこれは思いこみだったらしい。
 なおBelichickは「4th down gambleをやる傾向が最も強いHC」でもある。こちらでは2番手にCowherが、3番手にParcellsが入っており、比較的納得しやすい結果になった。

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