日記ならぬ週記である。
今週もまたアメフト漫画の早売りネタバレがあるが、その前にプレシーズンゲームの始まったNFLについて。といってもプレシーズンゲームの結果には意味はないのでそれとは別の話を。New EnglandがJunior Seauと契約した。おそらく今年だけの契約だろうが、それにしても引退表明済みの選手を引っ張ってくるあたり泥縄感は否めない。McGinestがいなくなり、Bruschiが負傷し、BrownやBeiselもケガしている状況で完全な人手不足に陥ったLBを何とかしなければならなくなったための「苦肉の策」だろう。
元々BelichickはベテランLB好き。現在、チームにいるLBたちを見てもスターターで生え抜きはBruschiだけであり、後は他チームから移ってきた選手ばかりだ。考えてみれば最初にSuper Bowlを制した2001年もBrian CoxやRoman Phiferのような超ベテランを使っていたのであり、新人や若手に信頼を置いていないことは確か。その意味ではSeauが来たからと言って別に驚く話ではない。ファンとして情けなくはあるが。
もう一つ。どうもこのチームは選手の体調管理に問題があるのではないだろうか。これだけ毎年のようにケガ人が続出し、いくつかのポジションが機能不全に陥るという現象がただの偶然で生じるものとも思えない。もちろん、他チームの状況も調べたうえでなければ特にNew Englandの選手がケガしやすいと断言することはできないのだが、Roethlisbergerの人間離れした頑丈さを見ているとそういう印象も持ってしまう。チームのメディカルスタッフに穴があるのかもしれない。閑話休題。
アメフト漫画だが、トリプルオプションが出てきた時以来、いやもしかしたらそれよりもさらに優れた演出だった。少なくとも私にとっては十分に満足のいく話。久しぶりにアメフトならではの展開を味わうことができた。もちろん実際のアメフトでゲームの最後にスペシャルプレイが使われることなど滅多にないのだが、逆に映画などではまさに定番中の定番。「ロンゲストヤード」でも「タイタンズを忘れない」でもそうだった。その意味では王道を堂々と歩み、きれいに決着をつけた格好である。それにしてもこの漫画をこんなに褒めたのは久しぶりのような。
まずQBがインモーションするというのはNFLで以前Peyton Manningが実際にやっていた。彼の場合はイリーガル・モーションの反則を取られていたが、それはNFLルールだったためでNCAAルールならあれは合法。Manningの場合はオーディブルのフェイクからだったが、漫画ではQBが観客の声援を煽るために動き回るというやり方を取っていた。そのあたりがオリジナルと言える。
ダイレクトスナップを受けたRBがレシーブに出たQBにパスを投げるという展開もいい。こういうプレイもアメフトではごくまれに見かける。NFLではQBのケガを避けるためほとんど行われることはないが、たとえばNew EnglandのTom Bradyは2001年シーズンに一回だけパスレシーブを記録している"http://www.nfl.com/players/playerpage/187741"。このプレイもRBが走るように見せかけてディフェンスを引き付け、そのうえでQBにパスを投じるものだった。漫画のパスの投げ方がFlapjack"http://media.putfile.com/Flapjack"と似ているのも面白い。実際のFlapjackは背後に投げるので全く同じではないが。
ちなみにQBが最後のプレイでTDパスをレシーブするというのは「ロンゲストヤード」の展開そのままだが、別に気にする必要はないだろう。日本人であの映画を見ている人はそう多くはないだろうし、況やジャンプの読者に於いておや。全部丸写しだったらまずいが、インモーションのフェイクなどにオリジナリティがあるから許容範囲と見る。
という訳で予想通りにTDを奪い、得点は1点差、残り時間はおそらくゼロ。エキストラポイントをプレイすることは可能なので、後はキックでいくかTDを狙うかという話になる。キックなら同点で時間切れ、おそらくコイントスで勝敗決定。TD狙いなら成功すれば逆転、失敗すれば1点届かずそのまま敗北だ。私はずっと前者を予想しているのだが、さてどうなるか。
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