日記ならぬ週記である。
NFLではまだ2チームにパーフェクトシーズンの可能性が残っている。Football Outsidersによれば、Indianapolisが16勝する可能性は1割以上、New Orleansは6%弱だ"http://www.footballoutsiders.com/stats/playoffodds"。New Orleansにとって最大のヤマは次のNew England戦で、これに勝てば確率はIndyより上に行くらしい。もし2チームまとめてパーフェクトになったりすれば「パーフェクトチームも軽い存在になっちまったなあ」という感想が思い浮かんでくるだろう。
NFLによるサラリーキャップ制はチーム力の均衡をもたらした。だが、2000年代に入って再びチーム間の格差が広がっているような気がする。AFCでは東のNew England、南のIndianapolisがずっと地区を制し続けているし、北もPittsburghが絶えず上位に絡んでいる。逆にNFC北のDetroitや、Grudenが去った後のOaklandなど、低迷が常態化しているところもある。
ドラフト新人のサラリー高騰など色々な要因はあるだろうが、基本的に組織としての能力差が時間と伴にはっきり現れてきたと見なすべきだろう。MLBのようにサラリーキャップのないリーグなら投入した資金の差がチーム力の差になるわけで、ある意味分かりやすいのだが、NFLのようにサラリーに枠をはめても組織の力の差までは消せず、それが結果に出てくるのだろう。
問題は、こういった組織力の違いは簡単には埋められそうにないということ。一番簡単に変化をもたらす手法はオーナーを変えることだが、よほど切羽詰らない限りオーナーが変わることはない。HCのように簡単に交換はできないのだ。そのあたりはOaklandファンに聞けば説得力のある話をいくらでもしてくれるだろう。New Englandだって、結局のところKraftがオーナーになったからこそ今の躍進がある。
もしかしたら、組織力でチームの実力が決まるリーグよりも、資金力で結果を左右できるリーグの方がチーム間の実力変動は大きいかもしれない。短期間に思い切って多額の資金を投入し、1年だけいい成績を残すというやり方ができるからだ(かつてFlorida Marlinsが実際にそうやってワールドシリーズに勝ったことがある)。サラリーキャップがある場合、日々の積み重ねである組織力がそのまま反映されるため、組織力の弱いチームはいつまでも弱いままでいる可能性がある。
NFLは今のままだと2010年にもサラリーキャップが外れると見られている。もちろん、すぐにMLBのようになるわけではないだろうが、これまで組織力がなくて低迷していたチームにとっては、資金を一気に投入して状況を変えるチャンス到来になるかもしれない。とりあえずWashingtonのオーナーがどう動くかを楽しみにしておく。
Liar Gameのドラマについては既に触れたのでパス。漫画の方はいよいよ三国志じみてきた。敢えて投票をパスすることで、2・3位連合の内訌を誘い出そうとしているのだろう。仲がいいから協力している訳ではないのだし、必要とあればいくらでも互いの足を引っ張ろうとするのは当然だろう。連合軍の密接な連携というのはいつの時代も困難なものである。
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