日記ならぬ週記である。
Liar Gameはドラマの第2シーズンが始まった。2年ぶりに見たが、相変わらず主人公2人の演技が何というかそのまああれだみなまで言わせるなってヤツだ。一方でキノコの演技は引き続き安定感があるのだが、残念ながら見せ場というほどのものがない。前回の少数決の時は実に神がかっていたが、ああいう場面が期待できないのはちと残念。
漫画の方はいよいよ三国志の世界に突入。とりあえずは2・3位連合でトップを奪うという昔の自民党総裁選みたいなことをやっている。次にやるべきなのはやはり裏切りの誘発とか、連合軍の内紛とかいったあたりだろうか。ある意味、何でもありの展開になっているだけに、最後に読者をどう「あっ」と言わせるかが逆に楽しみになっている。
NFLでは第9週が終了。ほぼ半分が終わったところでFootball Outsidersの指標が異常な事態になっている。何が異常なのかというとQBのパスDVOAだ。現在、トップのBrees(40.4%)から7位のFavre(32.7%)まで実に7人もの選手が30%超を達成している。これがどれほど凄いかということは、過去に30%超の選手がシーズンごとに何人いたかを並べてみれば分かる。
2008 4人
2007 4人
2006 1人
2005 4人
2004 5人
2003 2人
2002 2人
2001 1人
2000 2人
1999 1人
1998 3人
1997 1人
1996 1人
1995 3人
1994 3人
見ての通り、多くて5人だ。7人なんてのは過去に例がない。もちろんシーズン途中でもあるし、この後で調子を崩すQBが出てくれば人数が減って例年通りになる可能性は十分にあるのだが、それにしてもシーズンの半分が終わってなお7人いるというのは驚き。
一方で-30%を超えるダメQBもQuinn(-30.3%)からRussell(-58.7%)まで7人もいる状態で、実によりどりみどり。ただしこちらはそれほど珍しい訳ではなく、例えば1999年には実に10人のQBが-30%超を記録している。
全体に2004年以降、QBの数値が向上していることは確かだろう。上に示したDVOA30%超の選手は1994-2003までの10年間に延べ19人誕生したのに対し、04-08年の5年間では18人と、期間は半分なのに数はほぼ同数だ。特定の選手が複数シーズンに渡って30%超を達成しているのが主な要因で、2004年以降ではManning兄(5回)、Brees、Brady、Roethlisberge(いずれも2回)の4人が複数回30%超を達成している。94-03で複数回達成しているのはManning兄(2回)とWarner(2回)だけだ。つまり、リーグ内でもトップクラスのQBの水準が一段と向上していることになる。
もしかしたら2000年代中ごろから、有能なQBの能力を最大限に発揮させるようなシステムを作ることが勝利への近道になっているのかもしれない。30%超を複数回達成できたWarnerやManning兄のチームがほぼ常にプレイオフに出て、時にチャンピオンになるのを見て、他のチームも有能なQBを抱えているところはその能力をギリギリまで使い切る作戦に切り替えてきた、とは考えられないだろうか。その恩恵を受けているのがBrees、Brady、Roethlisbergerあたりで、彼らは今シーズンもちゃっかり30%超になっている(もちろんManning兄も)。
となると、並以下のQBしかいないチームはもちろん、並のQBを抱えているチームですら、状況は厳しいと見るべきか。今シーズン、全勝を続けているのはManning兄とBreesのいるチームであり、8地区の勝利数トップチームのうち6地区はQBのDVOAが30%超だ(例外はDenverとArizona)。
アメフトで最も重要なポジションがQBであることは間違いないが、どうやらNFLではその重要性が2000年代中ごろから一段と増しているようだ。
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