オストラッハ・中

 敵は活発な砲撃に直面しながら3個から4個大隊でオストラッハ村を攻撃した。村に配置された軽歩兵4個中隊は、味方の砲兵の恐ろしい砲撃に守られながら、英雄的な勇気をもってその衝撃を持ちこたえ、3時間にわたってオーストリア軍を撃退し続けた。この戦闘でドルーアン少佐は栄光に包まれた。
 同時に敵は大砲を伴ったいくつかの大隊でその右翼へと分列行進した。そして彼らは、その地点でオストラッハの小川に存在する様々な浅瀬を通ってモーゲンブーフまで突破する目的で、ショーペン村に積極的な攻撃をしかけた
 この動きを見抜いたルフェーブル将軍は即座に予備としてとどめ置いていた第53半旅団の大隊をファンゲンの背後に派出し、騎兵に自軍の右翼側から左翼へ移動して小川の渡河点を守っている歩兵を支援するよう命じた。
 射撃は恐ろしく、絶え間なかった。そしてオストラッハの確保が最も重要だと考えた敵は、増援として新たな兵を送り出し、遂にそこを守っていた4個中隊を圧倒して橋を放棄し村へ後退することを強いた。この村の背後で第57半旅団の大隊と伴にいたボンタン准将は、同時にその拠点を奪い返し維持するよう命令を受けた。彼は即座に攻撃の合図を発し、何よりも称賛に値するしっかりとした勇気と伴に命令を実行した。
 ルフェーブル将軍は敵がモーゲンブーフへの街道を奪うのにあらゆる努力を傾注していると知らされ、彼が命じた配置がなされているか自ら納得するためイコーゼンへ急いだ。いくつかの移動を指図している時、彼の左腕に銃弾が当たった。彼は可能な限り彼を取り囲む士官たちからその怪我を隠そうと努力した。彼が遂に戦場から離れることを余儀なくされた時、私は彼の師団の指揮をスールト准将に委ねた。
 この時、私がプフレンドルフを出発する前にスーアン将軍に下した命令に従い、第2師団の一部を構成している第7半旅団が前衛部隊を支援するため到着した。この半旅団の1個大隊がオストラッハ村の背後に配置された。私はモリトール参謀副官に、最も激しく攻撃されている街道を押し進みそこを守る兵たちを支援する状況にになるように、他の大隊をモーゲンブーフへ導くよう命じた。しかしこの大隊の到着は遅すぎた。モリトールはファンゲンとアインハルト方面の多数の敵を相手に後退を強いられた兵たちの中に飛び込み、前衛師団の方へ退却した。彼は攻撃再開を試みたが、敵は既に森の中に散開していたうえに数も多く、一方で我々の兵は苦しみ疲労困憊しており、また弾薬も欠乏していた。敵はこの優位を生かしていくつかの騎兵部隊で我々の砲兵に圧力をかけたが、クライン将軍麾下の2個騎兵大隊によって撃退された。メルラン、サン=ディジェの両准将とデュボワ=クランセ騎兵将軍は彼らの兵を大胆さと判断力をもって率いた。
 この時点で霧は散り散りになり、我々は騎兵と歩兵から成る夥しい戦列を見た。誇張なしに言って、我々の前衛部隊と交戦していた敵は2万5000人に及んでいた。今や私はこれだけ数の多い部隊を相手に、そしてまた敵が左翼で得た優位によって師団を脅かしている危機を前にして、これ以上の抵抗を続けることは全く不可能だと見抜いた。かくして私はスールト将軍に師団と伴にプフレンドルフ前面の陣まで後退するよう命じた。
 特に敵の射撃下でオストラッハの橋を切り落とし、さらにその後も擲弾兵のように戦った土木工兵第7中隊に支援されて、退却は完璧な秩序を持って実行された。同中隊の中尉であった市民クレテは私の称賛に値するやり方で名を上げた。スールトとラヴァル両准将は勇敢な奇跡を演じてみせた。前者はルフェーブル将軍の負傷後に引き継いだ師団の指揮において真に見事な平静さと軍事的才能を示した。准将である市民ボンタンと、第67歩兵半旅団の大隊を指揮していたショーサルは、最大限の賛辞に値するやり方で振舞った。我々の砲兵は敵の兵たちに大いに損害を与えた。砲兵も士官たちも、ある者はその活気と態度で、他の者は思慮深い指図によって同様に名を上げた。ルフェーブル将軍の近くに仕えていた参謀士官たちは著しく有用だった。ある時にはあらゆる危険を冒して霧に隠された敵の動きを発見しようとし、またある時は将軍が行動させようと望んだ地点に優れた才能と伴にいくつかの縦隊を向かわせた。要するにこの忘れられない闘争において、フランス人の勇気はあらゆる輝きを放ったのである。士官と兵たちはその圧倒的な戦力ゆえに手強い敵に対し、大胆に戦った。彼らは勇気の才によって、数の重みによって彼らを圧倒している敵を打ち砕かなければならないと自らを鼓舞した。彼らの前に広がっているのが見えるこれらの分厚い部隊も、彼らの情熱を抑え込むどころかむしろそれを倍加しているように見えた。英雄的行為によって高く称賛されたこの日は、私の記憶の中に永遠に宿るだろう。これらの尊い親愛の証は私の記憶から決して消されることなく思い出されるだろうし、そして私の執念深い敵が飲ませた苦杯の中でも絶えず私を慰めるだろう。どうすれば兵士たちの尊敬に値するかを私が常に知っていたことを証明する数多い事例の中で、一つの出来事に触れることを許してほしい。この小さな出来事を振り返るのは、私自身の自己愛について提供することを意味しているのではなく、私の心の感受性に接してもらうためである。
 ルフェーブル将軍が負傷したしばらく後に、弾丸が私の乗馬に命中し、私は戦場に投げ出された。『将軍が殺された』というとても悲しげな突然の叫びが、私に従っていた兵士たちからすぐに発せられた。私が立ち上がり、他の馬に乗ると、喜びが皆の顔に浮かんだ。勇敢でやさしい戦友たちよ! 私の深謝の気持ちを受け取ってほしい。諸君の私に対する愛着の証は、どれほどの敬愛に値することか! 諸君の隣で私が戦闘に危険に身を晒している時に諸君が寄越した親切な叱責を、私は決して忘れない。――諸君の栄光を分け合っている私が、どうして諸君の危険に加わらずにいられるだろうか? 何と! これほど多くの大胆な戦士たちが千回もの死に遭遇しているのを見ている私が――その一撃から隠れていられるだろうか? 否。我が義務は私に対し、諸君の熱烈な勇気を導くことだけを命じてはいない。それは私自身が勇気を示すよう求めている。――諸君がより愛情を込めて私を尊敬してくれるほど、私は諸君を大事に思う。そして私は、自らの熱意と勇気と諸君への献身によって、自身を諸君にとってより価値あるものにしなければならない。

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