リヴァーシヤバイ。まず広い。

 エントリー名は一部で流行っているホッテントリメーカー"http://pha22.net/hotentry/"を使って作成した。

 前にリヴァーシの話について触れた"http://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/40692483.html"。ナポレオンが若い頃を回想した話の中にリヴァーシをプレイしたという挿話があったというものだ。リヴァーシで検索すると、見つかるのは基本的にボードゲーム"http://en.wikipedia.org/wiki/Reversi"。ただ、このボードゲームの起源は19世紀後半とされており、ナポレオンの話とは矛盾するというのが疑問点だった。
 しかし、今回このリヴァーシの正体が判明。Jean-Pierre Doguereauが記したエジプト遠征回想録の英訳本"Guns in the Desert"を読んでいたら、「我々はカードゲーム(リヴァーシ)をプレイし、パンチを飲んで夜を過ごした」(p126)という文章が載っていたのである。reversiがイタリックになっているので、おそらく原文は単にreversiとしか書かれていなかったのだろう。英訳者が気を利かせてplaying cardsと記したのだと思われる。
 19世紀中ごろに出た本でも同じことが書かれている。The royal phraseological English-French, French-English dictionary"http://books.google.com/books?id=d6ECAAAAQAAJ"のp691にはREVERSIの説明としてa game at cardsと記されており、ここでもフランス語のreversiがカードゲームであることを示している。どんなゲームかは不明だが、ナポレオンの時代のリヴァーシとはボードゲームではなくカードゲームだったと考えていいだろう。

 もう一つ、今読んでいるのがGilles Boueの"Essling"。元々はパリの出版社Histoire & Collectionsが出版したもののようだが、私が読んでいるのはその英訳本だ。そして、日本人の私が読んでもはっきり分かるほど英文が酷い。
 たとえばp44には"halting the advance of the Austrian advance on the centre of the position"というフレーズが登場する。一見して分かるように、なぜadvanceが2回も出てくるのか意味不明。他にも似たような事例が多々あるし、英語としてはまともでも前後の文脈の中においてみると理解できない文章になるものもある。正直、機械翻訳にかけた文をそのまま流し込んだのではないかと思えるほどだ。
 本自体はオスプレイのようなイラストを多用した100ページ弱のごく短いもの。だもんで入門用としては適当なのかと思っていたが、英文が酷すぎて初心者にはとても薦められない。一方で詳しい人間が読むと食い足りない内容だ(これまでの研究史を知るには多少は役立つが)。こういう"外れ"本にぶち当たることも時にはある、と割り切って読むしかない。

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