週記・徒労版

 日記ならぬ週記である。

 アメフトに似た別物漫画の前にNFLについて。記録ずくめの今シーズンで、おまけにパーフェクトまで視野に入っているため全然話題になっていないが、BradyがAFCCGの勝利で公式戦先発100勝目を上げた。はあそうですかとスルーしそうなデータなのだが、実はこれ、かなり恐ろしいデータであることが調べてみたら分かったというか調べるまで分からなかった私はNew Englandファン失格かもしれない。
 Bradyのレギュラーシーズン成績は先発7年間で86勝24敗、勝率.782だ。そしてプレイオフは14勝2敗、勝率.875。合計で100勝26敗の勝率.794となる。もちろんこの8割近い勝率も異常なのだが、もっと異常なのはその勝率を維持しながら100勝に到達してしまったことである。
 実は現役QBの中で100勝以上を達成しているのは極めて少ない。おそらくFavre、Peyton Manning、そしてBradyの3人だけだ。このうちFavreは170勝以上達成しており、Manningも112勝している。彼らに比べればBradyの数字は低いのだが、問題はそのペース。Bradyが100勝を達成したのは先発126試合目である。それに対しFavreの場合は155試合目、Manningは156試合目。圧倒的に早いペースで100勝を達成してしまったのだ。
 過去のQBを見ても100勝できる選手はごく限られている。たとえばAikmanは結局105勝しかしていない。Bledsoeなどは14年のキャリアでようやく101勝だ。Favreも100勝到達は9年目の最終戦、Manningは10年目の開幕戦だった。先発7年目の最後から1つ前の試合で100勝を達成してしまったBradyのとんでもなさが分かる。
 勝ち星はQBの実力だけでは得られない。もちろん実力のないQBでも無理だ。Bradyの場合は彼自身の実力に加えてチーム力が充実しまくっているNew Englandに在籍できたという運も味方してこのようなとんでもない成績をたたき出すことができたのだろう。
 でももっと恐ろしいのは、100勝以上したQBの中で彼が最も勝率が高いわけではないこと。その名誉はおそらくOtto Grahamのものだ。AAFC時代も含めたClevelandでの10年間の成績はおそらく105勝17敗4分。これにチャンピオンシップの7勝3敗を加えれば112勝20敗4分となる。さすがはOtto-Matic、いやむしろPaul Brownの凄さに感心するべきかもしれない。

 さてジャンプ漫画。今週はスタンツが登場した。もちろんアメフトで使われるテクニックの一種であるスタンツと名前は同じだか中身は全く別である。現実のスタンツに対し、このジャンプ漫画内のみに登場するスタンツを以後「スタンツ’」を呼ぶことにする。
 現実のスタンツについては私がくだくだと説明するよりこちら"http://www.geocities.co.jp/Athlete-Olympia/5291/defense.htm"の用語解説を見てもらう方がいいだろう。英語が読める人なら是非こちら"http://www.footballoutsiders.com/2005/07/08/ramblings/strategy-minicamps/2704/"も。日本とは微妙に用語の使用法が異なる。要するにディフェンス選手がポジションを入れ替わったうえでギャップ(OLの隙間)に飛び込むテクニックのことだ。狙いはOLのブロックを混乱させることにある。
 では「スタンツ’」とは何か。前回記した物理法則無視テクニックの一種で、人間の瞬間移動のことである。セーフティーに向かって走っていたボールキャリアーの前に何の前触れもなくいきなりDTが登場するようなやり方がこれに当たる。ジャンプ漫画では人間の瞬間移動は珍しくない。
 というかそれ以前にQBがブロッカーもなしにディフェンスにぶつかる目的でボールキャリーをする狙いは何だ? どうしてもセーフティーを潰したいのなら別にQBでなくて他の選手をぶつけりゃいいし、そもそもぶつかりに行く選手がボールを持っている必要性すらない。アメフトはボールを持っていない選手同士の衝突が一定のルール下で認められているスポーツだ。逆に、怪我した場合のリスクが大きすぎるQBにそんなことをやらせるのは言語道断である。
 そもそもこの敵役チームのQB、もしかしたら1回もパス投げてないんじゃなかろうか。だとすればラン一辺倒のチームが負ける展開になっても当たり前だという感想しか思い浮かばない。ここまで工夫のない展開が続くと、いくらblogのネタになるとはいえ読んでいて脱力感が募るばかりだ。

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