週記

 日記ならぬ週記である。

 アメフト漫画早売りネタバレの前にNFLについて。私はこれまで「Culpepperの成績はMossのおかげ」という説には反対を唱えてきた。確かにMossは凄いWRだがCulpepperだって素晴らしいQBだ。それが証拠にOaklandでMossと組んでいるQBたちの成績は全然冴えないじゃないか。Mossがいればプロボウラーになれるのなら、Andrew Walterだって大活躍していなければならない。
 ところが、今シーズンになってこの考えを改める必要に迫られた。もちろんBradyの常軌を逸した成績を見たためだ。Moss、Stallworth、Welkerという破壊力抜群のレシーバー陣を取り揃えたBradyは、仲間に恵まれればここまでできるということを立証しつつある。昨年のCaldwell、Gabriel、Gaffneyという別の意味で破壊力のある面々と一緒にプレイしていた時と比べれば様変わりであり、レシーバーの能力がQBの成績に影響を及ぼすことがはっきり分かってしまった。
 そこで今回は、MossというレシーバーにどのくらいQBの成績を引き上げる力があるのかを分析してた。Mossのいるチームといないチームの両方でプレイしたことのあるQBを対象に、Football Outsiders"http://www.footballoutsiders.com/"のDVOAを使って調査を実施。DVOAは一つ一つのプレイごとにリーグの平均をどのくらい上回った(下回った)かを示したものだ。
 データのある2000年以降を対象に、各QBについてMossと一緒にプレイした年のDVOAと、Mossとは別にプレイした年のDVOAをそれぞれ算出してみた。以下の表がその結果。左から名前、Mossと一緒だった年、一緒だった年のDVOA、一緒でなかった年のDVOAの順番だ。

Culpepper(00-04) 16.55% -15.24%
Bouman(01) 5.80% -18.67%
Wynn(01) -77.80% -92.40%
Frerotte(03) 20.40% -14.72%
Collins(05) 5.80% 5.18%
Brooks(06) -30.70% 1.19%
Brady(07) 75.40% 17.18%

 Mossと一緒にプレイしていた時期の成績の方が他の時期に比べて落ちるのはBrooksのみ。他の6選手はいずれもMossと伴にプレイする方が好成績を収めている。特に突出しているのはBradyで、Moss不在時と比べ60%近く高いDVOAを記録している。全体を加重平均するとMossがいる際のQB成績は14.33%に対し、Moss不在時は3.95%。MossはQBにとってDOVAで約10%の上乗せ効果を持つレシーバーであることが分かる。
 サックも含めたパス成功率はMossがいる場合に58.2%、不在だと55.0%と、こちらは約3%の上乗せが期待できることになる。TDとインターセプトの比率はMossがいると201:146、不在だと409:390と大幅に改善。MossがQBに及ぼす大きな効果として彼の持つ「決定力」を上げる人がいるが、そうした指摘を裏付けるデータだ。
 CulpepperやBradyといった一部のQBのみなら特殊事情と言えるかもしれないが、BoumanやFrerotteなど控えQBの成績も上向いているのだから、「Moss効果」はかなりのものだと言っていいだろう。むしろ、Collinsほとんどプラスなし、Brooksは大幅マイナスという結果になったOakland時代の方が異常だと判断すべきか。完全にやる気をなくした場合を除き、Mossの存在はQBにとってかなり大きいと見てよさそうだ。

 さてアメフト漫画だが今週は衝撃の告白が。「個人戦で勝つつもりはない」。何ですとー。じゃこれまで散々ワンオンワン、一対一、個人技対決ばかり繰り返して勝利してきたのは一体全体何のため。そもそもジャンプのスポ根漫画でこの台詞は許されるのであろうか。
 ジャンプ漫画という枠を外して考えるのなら、確かにチームスポーツにおいて「個人戦の勝利」にはあまり意味がない。もちろん個々の力に落差がありすぎた場合にはチームとしてもほとんど戦えないのは確かだが、個人戦で勝てばすなわりチームでも勝利、という訳にはいかないのがチームスポーツだ。要するにこの漫画としては珍しくまともな台詞が出てきたっつう話。
 台詞以外もそこそこまともな展開が。4人のレシーバーを出してショートパスをつなぐ展開はラン&シュートっぽい感じだが、最近はショットガンからプレイを展開するチームも多いのでさほど違和感はない。「それはQBドローというよりQBキープじゃないか」とか「相変わらずロンリーセンターをやっているように見えるのはいかがなものか」とか言いたいことは色々とあるのだが、最近の傾向に比べれば随分とまとも。できればこの流れを続けてほしい。

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