NFL week8

 何だかNew EnglandとIndianapolisのうち勝った方がチャンプということで今シーズンはもう決まりという雰囲気になりつつある。いくら何でも気が早いとは思うが、一方でパリティの言葉が虚しく響くほど実力差がついてしまったリーグ全体を見渡すと、そうした嘆きも分からないではない。1983年以降の勝敗数を記した例のサイト"http://www.patriotsdaily.com/2007/10/outside-foxborough-undefeated-numbers/"を見ると開幕8連敗した例は全体の2.5%しかないのに、今年は0勝8敗が2チーム(6.3%)もある。一方で過去には1.3%しかない8連勝チームが1つ(3.1%)、2.3%しかない7連勝チームも1つ。普段の年より極端に傾いているようだ。
 試合内容も凄いというか酷い。New EnglandもIndianapolisもいつものように相手を一方的に叩きのめした。これまでの得失点差はIndianapolisが1試合平均17.4点、New Englandに至っては25.5点。平均で2TD差以上をつけて圧勝しているのだ。そりゃこの2チームのうちAFCCSで勝った方がそのままチャンプだと考えたくなる気持ちも良く分かる。90年代のツインピーク(DallasとSan Francisco)より極端かもしれない。
 ちなみにNew Englandが大差をつけた後もgo for itをしたとして一部に非難を浴びせる向きもあるが、これについては半分だけ擁護させてもらおう。大差をつけたゲーム終盤、相手陣でむやみにgo fot itをするのはNew Englandにとってはデフォルトだ。おそらくFGで3点取る一方でKOをリターンする機会を相手に与えるよりは点は入らなくても敵に自陣深くからの攻撃を強いる方がいいという判断だろう。別にこの試合だけこういうことをしていた訳ではない。一方、Bradyにスニークさせたことは批判の対象になりうる。QBの怪我のリスクまで考えるともっと別のプレイで良かったのではないだろうか。
 スニークはともかくBradyのパスは相変わらず好調。Football Outsiders"http://www.footballoutsiders.com/"のDVOAでは第7週時点でリーグ2位のWashingtonパスディフェンスを相手にあれだけ好き放題やれば文句はあるまい。いつものように前半はパス回数が多く(24試投18成功177ヤード)、後半はパス効率が向上(14試投11成功129ヤード)。DBの強い相手だったためディープは3試投1成功35ヤードにとどまったが、ショートパスでその分を完全にカバーした。Washingtonディフェンスのレーティングは6試合終了時で67.7だったのにNew Englandとの試合後は76.2と大幅に悪化しているが、相手が悪かったというしかない。
 レシーバーではWelkerが10回中9成功89ヤード、Faulkが9回中7成功57ヤードとショートゾーン専門家が活躍。いつもターゲットになることが多いMossは5回中3成功47ヤードと控えめだったが、代わりにStallworthが6回中4成功44ヤード、Gaffneyが5回中4成功39ヤードと他のWRがきちんと穴を埋めた。これでWatsonが戻ってきたりしたらどうなることやら。とにかくレシーバーの充実度は過去に例を見ないほどである。
 ランオフェンスは前半にMaroneyが10キャリー54ヤードでパスを見事にサポート。10ヤード超も2回と今週はBoom and Boomだったようだ。後半はMaroney、Evans、Eckelがそれぞれ4回ずつキャリーするなど、特定の選手に負担をかけないようにしながら時間を潰す作戦を展開している。このような運用を続ける限り、このチームで悪魔の数字370に到達する選手は絶対に出てこないだろう。DVOAでリーグ4位のWashingtonランディフェンス相手でこれだから、一時期よりランオフェンスも向上してきたようだ。
 一方のディフェンスはいつものようにディープをケアする作戦が機能したようで、Campbellのディープパスは8回中1成功28ヤードに抑えた。いつもよくやられるTEへのディープも今回は止めた模様。これだけ得点力のある現状ならショートパスが多少成功したところで大したダメージにはならないから、この戦術は正しいだろう。最もやられたのがPortisの6回中5成功54ヤードというのも現状なら気にするほどの数字ではない。むしろRandle ElとMossの両WRを計17回中9成功84ヤードにとどめた方が評価に値する。
 ランディフェンスも久々によし。Portisを11キャリー27ヤード、0ヤード以下2回に抑え込んだのをはじめ満足のいく数字が並んだ。ただしWashingtonのオフェンスはランもパスもそもそも大したことはないので、あまりこれが実力だと思わない方がいいだろう。Seymourの復帰によるプラス効果がどの程度かを見るためにも、来週の試合が重要な意味を持つ。
 という訳でいよいよ来週は「ハルマゲドン」。壮絶な点の取り合いになるのか、それとも予想外に渋い守りあいになるのか、どちらかの一方的な展開で終わってしまうのか。下手したら今シーズンのクライマックスが中盤で早くも訪れてしまう可能性もあるだけに要注目だ。

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

トラックバック