NFLは第1週の多くの試合が行われ、New Englandの2007シーズンも始まった。開幕戦はかなりの大勝。この数年では珍しい展開ではなかろうか。それにしても相変わらず@Jetsでは強い。どうして同じことが@Miamiでできないのだろう。
試合の中身だが、多分Mossがこんなに活躍する試合は今後あまりないだろう。何しろ9回試投で9回キャッチというパーフェクトな数値をたたき出しているのだ。一方のWelkerは9回試投のうち6回キャッチ、61ヤード。距離が短いのを除けばそう悪い数値ではないが、とにかくMossの方が凄すぎる。ドラ4でこれなら誰も文句はあるまい。Mossのために払った分はもう取り戻したとの声も出てくるほどだ。
一方、Bradyの視点から見ればものすごく違和感のあるスタッツになっている。彼が投げた28試投のうち実に64%に相当する18回がMossとWelkerに投げられているのである。こんなのBradyじゃない。有象無象のレシーバーたちに滅多矢鱈と投げ分け、1試合で10人くらいがパスレシーブを記録するのがBradyでありNew Englandのパスオフェンスだったはずなのに。俺のBradyを返せ。おかげで他のレシーバーたちに関する評価がとても難しくなっている。とりあえず、2回投げられて2回とも取ったMorrisとWatsonは他よりはマシだった。
ショートとディープに分けるとBradyのパスはショートが19/25の223ヤード、ディープが3/3の74ヤード。ぽんぽんと点を取れたのであまりディープを攻める必要がなかったのだろう。ここでも気になるのがディープを取ったのがMossだけというところ。Mossが壊れたり、やる気をなくしてしまったりしたら、いきなりオフェンスが進まなくなるリスクはないだろうか。不安だ。
ランではMaroneyが途中で失速していったのが気になるところ。一番最初のランプレイが最も獲得距離が長く(11ヤード)、後は10ヤード未満ばかりだったというのはいささか残念。Morrisも似たような数値だが、Maroneyよりは後半の出来がいい。とりあえず、Morrisが今週並みの活躍を今後ともしてくれるのならありがたいと思うべきか。Maroneyについてはもう少し上乗せを期待したい。
忘れてはならないのは、Jetsは4-3の人材で無理やり3-4をやっているということ。このディフェンス相手ならこのくらいは本来できなくてはいけないのだ。開幕戦の勝利で浮かれてはいけない。
一方のディフェンス。トータルのプレイ回数自体が少ないので、かなりオフェンスに助けられていたことは間違いない。SeymourとHarrisonが戻ってくるまではこういう戦い方がいいのだろう。おまけにPenningtonの負傷でさらにディフェンスが楽になったのも確か。
そもそもJetsはディープパスを投げてこないチームである。Penningtonはおそらく投げられないのだろうし(21試投のうちディープはたった1回)、Clemensも投げる余裕がなかったと見られる(10試投中1回)。ディープを取られたのはColesで、それもせいぜい17ヤードだからそれほど悪い数値ではないだろう。パスについてはロングゲインを許さないディフェンスを敷いており、そこそこの効果を挙げたと見ていい。個別のレシーバーに散々やられたわけでもなく、あまり弱点の見られないディフェンスだとも言える。
ランディフェンスも平均値は良かったが、問題は10ヤード以上を3回許したこと。05シーズンまでNew Englandはこの割合がリーグ最小だったが、今年はいきなり冴えない状況になっている。Seymourの欠場が影響しているのか、LB陣の高齢化がこういうところに影を落としているのか、そのあたりは分からないが次の試合を考えるとこの部分は懸念材料である。
その次戦のSan Diegoだが、Chicago相手にsloppyな試合展開の末にどうにか勝利を得た。これがどこまで実力なのか、単にChicagoのディフェンスが相変わらず強すぎるだけなのか、はたまたNorvの呪いなのか、そのあたりは分からない。とりあえず、昨シーズンまでの実力通りと見込んで試合展開を予想した方がいいだろう。となるとおそらく課題はTomlinsonに対するランディフェンスと、Gatesをどう抑えるか。ThomasがショートゾーンでGatesを食い止め、Seymour不在のDLができる限り奮闘することが期待される。
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