NFL22 week15

 NFLは第15週が終了。日曜日のゲームが終わった時点で15ゲームのうち12ゲームが1ドライブ差以内で決着し、全試合が11点差以内で終わった。MNFは12点差となったが、それでも僅差の試合の数としては単独週の記録としては最多タイだそうで、シーズン終盤に入ってもなお混沌とした争いが続いているもよう。リーグの目指している戦力均衡策が見事に実を結んだ週といえるわけで、Goodellは今ごろ祝杯をあげているかもしれない。特に土曜日のゲームでVikingsがひっくり返した33点差はNFL史上最も大きな逆転劇であり、それも含めて珍しい週だったと言えるだろう。
 ご存じの通り、過去最大の逆転劇だったのはBillsが32点差をひっくり返した1992シーズンのプレイオフだ。このゲームについては録画したものをNHKBSで見た記憶があるのだが、あれよあれよという間にゲームがひっくり返されたのを覚えている。確かこの後にOilersのDCは解雇され、代わりにBuddy Ryanが雇われたんじゃなかったっけか。この大逆転劇をなし遂げたのはBillsのエースQBだったKellyではなく、控えのFrank Reichだったわけだが、そのReichがクビになった後を継いでColtsのHCになったSaturdayが今回の逆転劇を食らったというのも、何とも皮肉な話。
 このほかCardinalsのMcCoyがゲーム中に脳震盪となり、QB3のMcSorlyがプレイする羽目に陥った。結果、QB2のRypienが先発したBroncosが勝利。正直どちらも10敗しているためプレイオフ争いとは無縁だが、いずれもシーズン前の期待感からはほど遠い状態になっている様子はうかがえる。またRavensのJacksonは今週もゲームに出られず、Huntley率いるオフェンスは3点しか取れずに負けた。BrownsのWatsonも先発復帰以来冴えない状況が続いているが、さすがにこの試合では勝ちを拾ったようだ。
 両カンファレンスでトップの成績をひた走るEaglesのHurtsは試合中に右肩を捻挫したもよう。プレイオフに備えて次週のCowboys戦はMinshewが先発するとみられているが、まあこの勝率ならその手に出ることも可能だろう。Jetsでは1番勝ち抜ける可能性が高いのではないかと思っていたWhiteが負傷してしまい、代わりにZach Wilsonが出場。だがLionsには負けており、こちらもプレイオフの可能性が結構きわどくなりつつある。

 こうした状況下でBarnwellが、来シーズン以降に新たなQBスターターを加える可能性のある19チームを紹介している。もちろん19チームすべてが変える可能性はほぼあり得ないと思うが、シーズンの終わりも見えてきたところでこうした面にもそろそろ注目が集まってくるのは仕方ない。
 順番に紹介すると、まずFalconsは1巡でのドラフト指名が想定されている。足元では3巡指名のRidderが先発しているが、この巡だと正直あまり成功率は高くない。次にRavensが出てきているが、ここはJacksonにタグを貼る可能性の方が高いはず。一応、Jacksonと似たタイプのQBとしてMariotaを取りに行くとみているが、役割はスターターというより控えだろう。次にPanthersはドラフト指名と予想されており、異論はない。Lionsも足元のGoffの好調ぶりから先発を変える必要性はないと思うが、将来の先発候補としてのドラフト指名の可能性があるという。
 Packersについては契約的にRodgersをすぐに切るとは思えないが、2024シーズン以降をどうするかという問題は本気で考えなければならないという。Loveの5年目オプションを使えば2024シーズンまでは彼を手元に置けるが、その後は空白だ。そのためこのオフにもまずバックアップを取りに行く可能性を指摘している。Texansについては全体1位指名でQBを取るという予想で、これは誰もがそう思うだろう。Coltsもやはりドラフト予想で、こちらも違和感はない。Raidersについては本気でBradyを取りに行くという予想を立てており、McDanielsとの再合流というのがありうるのかもしれない。
 RamsについてはバックアップでMayfieldを継続して雇う可能性を指摘している。Vikingsも必要なのはバックアップだ。PatriotsについてはRaiders同様にBradyを取りに行く説と、Garoppoloに手を出す説がある。強力なディフェンスをダメオフェンスで無駄に浪費してしまう時間はないとの考えだ。ドラフト1巡指名権がなく、キャップも厳しいSaintsについては低コストのベテラン(Bridgewaterなど)をそろえるしか手がなさそう。GiantsはJonesを継続して使う、のではなくドラフトでQBを取りに行くだろうとの説。JetsについてはGaroppoloが最も適任としており、Wilsonは控えとして残す可能性がある程度とみている。
 一方、ドラフト7巡のPurdyが大活躍している49ersはGaroppoloとついに縁を切り、Lance、Purdyの次にあたるQB3のベテランを取るとの予想。SeahawksではSmithが思わぬ活躍を見せているが、彼の年齢を考えるとBroncosから手に入れたドラフト権を使ってQBを指名するとみている。BuccaneersについてはBradyを再び確保しようとするが、うまくいかない場合には他のベテランを取りに行くという予想だ。Titansは残り試合次第でTannehillを継続するかWillisに振り替えるかのどちらかになると見ており、そしてCommandersはBradyに目標を定めるとしている。
 この時点での予想は正直あまり当てにならないのだが、それにしても45歳のBradyの人気ぶりには感心する。前回も書いた通り今シーズンの彼は正直冴えない数字なんだが、それでも実績を踏まえるとまだ期待してしまうチームは多々あるのかもしれない。でもまた引退表明するかもしれないし、それよりはGaroppoloを取りに行く方がまだ真っ当な判断のように思える。

 最後にQB以外のポジションについてEPAを見ておこう。いつもの通り使うのはこちらのサイトで、まずはレシーバーのトップ10。左から名前とチーム、合計EPA、EPA/Pだ。

Jefferson(Vikings) 87.651 0.513
Hill(Dolphins) 73.210 0.444
Waddle(Dolphins) 69.287 0.648
Diggs(Bills) 69.272 0.453
Kelce(Chiefs) 60.367 0.447
Wilson(Jets) 53.308 0.468
Brown(Eagles) 51.615 0.403
Jones(Jaguars) 50.588 0.468
St.Brown(Lions) 49.636 0.417
Higgins(Bengals)49.241 0.492

 複数のレシーバーの名が上がっているDolphinsの好調ぶりがよく分かるデータだ。特にHillはChiefsを離れた後も引き続き上位に来ている格好で、QBに恵まれている面もあるが彼自身の有能さもあるのだろう。10人のうち6人はドラフト指名したチームで活躍している選手たちであり、その意味ではドラフトでのうまさも求められるポジションなのかもしれない。一方、ボトム5は以下のようになる。

Green(Cardinals) -23.312 -0.507
Taylor(Colts) -18.207 -0.423
Jordan(Texans) -16.748 -0.698
Patterson(Falcons) -16.298 -0.858
McKissic(Commanders) -14.532 -0.330

 見ての通り成績の冴えないチームが多い。いいレシーバーがそろっていないため、彼らのようにマイナスのEPAを積み上げるWR、もしくは元々高い数字の出てこないRB(TaylorやMcKissic)でも使わなければならなくなっているのだろう。こうした数値のどこまでがレシーバーたちの責任でどこからがQBやプレイコールの責任になるのかは判断しがたいが、オフェンスの手詰まり感はよく分かる。
 ついでにラッシャーについてだが、普通にEPAで見るとQBたちが上位を占めてしまうため、こちらはSuccess数のトップ5に注目したい。左から名前とチーム、Success数、EPA/Pだ。

Jacobs(Raiders) 134 -0.002
Sanders(Eagles) 115 0.088
Henry(Titans) 114 -0.066
Chubb(Browns) 109 0.025
Barkley(Giants) 96 -0.073

 見ての通りSuccess数が多いRBの中でもEPA/Pがマイナスになっている選手が多く、いかにランプレイの効率が悪いかが改めて分かる数値となっている。ただランプレイにおけるRBの重要性はあまり高くなく、プレイコールやOLの役割が大きいため、彼らが特に優れたRBであると言っていいのかどうかは不明だ。逆にこれらの数字が悪くてもRBの責任とは一概に言い切れない。一応、100回以上のランプレイをしているRBの中でSuccess Rateが低い選手としてはSeahawksのWalker(0.325)やJetsのCarter(0.336)などがいる。
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