NFL22 week6

 NFLは第6週が終了。byeのチームが登場し始めたところだが、相変わらずアップセットが目立つし、シーズン前の予想では優勝争いに絡むと思われていたのに現時点でもたついているところも出てきている。特にNFCではそうしたチームがあちこちにあり、一方でおそらく誰も予想していなかったチーム(Eagles、Giants、Vikings)が上位に並んでいる。ここまでの混沌ぶりを象徴する状況ということで、さっそくBarnwellがネタにしていた
 彼が取り上げているのは、昨シーズンのシード1位でMVPを擁しているPackers、同じくシード2位でGOATのいるBuccaneers、Super Bowlを制したRamsと、彼らを相手にNFCのChampionshipを争った49ersという、4つの勝率5割チーム。まずはPackersだが、特に心配されているのは今週の敗北。確かにJetsはここまで勝ち越していたが、勝った3試合はすべて控えQBを相手にしたものであり、そこまで強い相手とは思われていなかった。BarnwellはPackersの問題点として、ターンオーバーの多さ、3rd down conversionの低さ(というか過去数年が高すぎた)、ディフェンスがランを止められないことなどを挙げている。
 だが1番気になるのは低調なディープパスだろう。Rodgersはこれまでディープパスで平均6.6ヤードしか稼いでおらず、これはリーグで28位。過去2シーズン、彼のこの数字は8.5ヤードに達していた。もちろんディープパスは回数が少なく、そのためデータとしては信頼度が低い。あくまでたまたま現時点での数字が低いだけとも考えられるが、一方で彼のパスのうち3分の1ほどがスクリメージより手前に投げたものとなっている(リーグ最多)のもまた事実。ディープへのパスは回数こそ少ないがゲームに与える影響は大きく、それが武器として機能していないとすればPackersにとってはちょっと厳しい。
 Buccaneersはオフェンスの不振が課題だ。6試合のうち5試合では21点しか取れず、残る1つは大量リードされた局面で後半に2つのTDを記録したゲーム。優秀なWRがフィールドに戻ってきている中でも低迷が続いているのは、Packersと同様の3rd down conversionの低さに加え、OLの不振とプレッシャーを受けた際のBradyの成績のひどさ、進まないランプレイといったものが要因だ。加えてPackersはベテランのWR補強によって事態の改善を図る余地があるのに対し、Buccaneersの課題であるOLやTEは市場にそんなに人材が出回っているわけではない。Gronkの2度目の復帰まで言及されているほどだ。
 Falcons相手にまさかのダブルスコア敗戦を喫した49ersの場合はけが人が多いことがまず挙げられている。両TやトップCBに加えて、DLがうまくローテーションを回せないほどにけが人にあふれており、Mariotaは14回のパスのうち実に13回を成功させたほどだし、ランに至っては168ヤードも走られる有様。リードされて追いかける展開は49ersにとって勝利の方程式ではない、とBarnwellは指摘しており、Garoppoloに逆転の能力がないわけではないが望ましい状況ではないと書いている。けがさえなければ優秀なチームであっても、けがが避けられないこのゲームでは負傷者が出る中でどう踏ん張るかの能力も問われるのだろう。
 最後にRamsだが、今週は(HCがクビになったばかりのPanthersを相手に)勝った。だが心配すべき正当な理由がある、とBarnwellは記している。まずはStaffordだが、インターセプトはリーグ最多で、ファンブルはLawrenceの次に多い。たまたま今シーズンになって増えたわけではなく、昨シーズンの途中から17ゲームでインターセプトは20回に達しており、現代NFLでは残念ながら多すぎると言われる数字になっている。またランオフェンスも進まず、OLはけがもあって大半が優勝時から入れ替わっており、DLは相手にプレッシャーをかけられていない。ここまで弱体チームには勝っているが、強いチームには勝てていないのがRamsだ。
 こうした課題を抱えているチームが11月頭のトレード期限までに何らかの補強をするのではないか、という見解は当然ある。昨シーズンもRamsは、トレードではないが11月の時点でBeckhamと契約をしている。また問題として指摘されているものの中には、母数が少ないためにたまたま悪い数字が出ているだけではないかと思われる部分もある。もちろん指摘されていない問題点(特にPackersとBuccaneersは主力QBの高齢化)もあるのだが、いろいろとみた範囲では「心配はすべきだが絶望する段階ではない」といったところなんだろう。正直、事前予測で評価の高くないチームが上位にいるNFCではまだ逆転の目はあると思うし、特に南と西地区ではまだ首位争いに絡んでいる段階。ここからでも立て直しは可能だし、立て直すべきところだ。
 NFCに比べ、シーズン前から強いと言われていた2チームがトップにいるAFCはあまり波乱がなくて面白くない。もちろんJetsのようにこれまでは予想外な成績を残しているチームもあるが、例えば得失点差で見てもやはりトップ2はBillsとChiefs。今後、得失点差がプラスなのに勝ち越していないPatriots、Bengals、Jaguarsあたりの逆襲といった動きはあるかもしれないが、正直シード順位で3位以下を巡る競争になる可能性が高そうだ。とりあえずAFCの状況は今週のBills @ Chiefsでかなり見えてきた印象。
 なおチーム単位のEPA/Pで見ると、Bills、Eagles、Chiefsの次に上位に来るのが実はPatriots、49ers、Jaguars、Bengalsという勝ち越していないチームたち。いずれも得失点差ではかなりのプラスを記録しているところだ。チームの実力を簡単に測るうえで、得失点差はやはり大いに役立つと言える、のだが、それだけ見ると現時点でぶっちぎりで強いのは+95点のBills。ESPNのFPIでもSuper Bowl優勝の確率は現時点では最も高い。1990年代初頭に4年連続でSuper Bowlに出場しながら4年連続で敗れたリベンジを果たすときが近づいている、のだろうか。

 他のニュースだが、まず何やっているんだかと言いたくなる話として、先週のゲームでJarrettに蹴りを放ったBradyが罰金を食らった。きっかけとなったプレイについては疑問の判定とも言われており、同地区同士の対戦ということも考えると今後のゲームで遺恨云々という話も出てくるかもしれない。
 けが絡みだと、まずはWentzがTNFで指を負傷。どうやら回復に4~6週間はかかりそうで、場合によってはIR入りの可能性もあるそうだ。そうなると控えのHeinickeがプレイに参加することになりそう。Commandersは現時点でNFC東の最下位に沈んでおり、しかも残る3チームが全部勝ち越しているというわけで、なかなかつらい状況になっている。
 DolphinsのTagovailoaは脳震盪プロトコルを終えることはできたが、ゲームへの復帰は第7週からとなった。控えのBridgewaterも脳震盪プロトコルを脱したところだったが、練習ができなかったこともあって第6週はルーキーのSkylar Thompsonが先発で出場。だがこのThompsonも親指を負傷してしまい、急遽Bridgewaterが試合に出る事態に至った。QBのけがは割と特定チームに集中する印象があるが、今年はDolphinsの番かもしれない。
 今週、脳震盪に見舞われたのはSteelersのルーキーで今週が2試合目の先発だったPickett。結局、開幕時に先発だったTrubiskyが再びプレイに参加し、ゲーム自体は際どい展開ながらも勝利を得た。Steelersとしては今シーズンの残りはPickettの実力見極めに使うつもりなのだろうが、脳震盪からの回復にかかる時間次第では当面Trubiskyがまたプレイすることになるかもしれない。
 そしてMNFでOTの結果敗北したBroncosのRussell Wilsonも、ハムストリングを負傷したらしい。このゲームも正直Wilsonの調子は冴えなかったが、このうえけがも加わるとプレイできるとしても万全とはいかない可能性がある。新天地に来て心機一転、と行きたいところだろうが、これまでのところは残念な展開となっている。

 あとは、こちらの記事に面白い小ネタがあったので、それを紹介しておこう。

“Return of the Mac”(元ネタはこちら
“Don’t worry, be Zappe”(同じくこちら
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