NFL21 week12

 第12週が終了。今週はそれほど大きなアップセットは多くなかった。ThanksgivingのCowboysくらいか。FiveThirtyEightのElo forecastには毎週ゲームの重要度が記されていることは前にも述べたが、今週の重要度が高いゲーム(Titans @ Patriots、Vikings @ 49ers、Browns @ Ravens、Buccaneers @ Coltsなど)は軒並みfavoriteが順当に勝利。久しぶりに落ち着いた週だったと言える。ゲーム的には。
 だが別の側面から見ると、今週もまたweird seasonとのつぶやきが出てきた週だった。理由はMVP争い。先週はPrescottの成績が問題視されていたが、今週その標的になったのはBrady。ゲームには勝っているもののBradyのQBRは42.6と対戦相手のWentzより低い状態だった。その結果、シーズントータルでトップに顔を出しているのはHerbertに。と言っても上位陣は正直団子状態であり、別にHerbertが傑出しているわけでもない。
 もちろんMVP候補が定まらないのはあくまで現時点での話。残るゲームでしっかりとした成績を出す上位QBがいれば、それが最も有力な候補になるだろう。ただ、この後でよほど素晴らしい成績を残せない限り、レベルの低いシーズンに運よくMVPを取れた選手と言われる可能性はある。それでも取れれば万々歳だろうけど。
 あと、一部で話題に上ってきたのが今年のCoach of the Yearだ。ルーキーQBでカンファレンストップを争っているPatriotsのBelichickの名が上がってきているが、一方で事前予想に比べれば勝ち星を稼いでいるCardinalsのKingsburyや、他にPackersのLaFleur、RavensのHarbaughなどの名前も出てきている。ルーキーQBで第1シードを取ればPrescott以来であり、その時はCowboysのGarrettがCoach of the Yearを取ったので、Patriotsが第1シードになれば決まりだとの意見もある。いずれにせよ、こちらもまだ残り試合次第で変わる可能性はあるってことだろう。
 他に今週のゲームで目についたのは、Newtonが早々にベンチ送りになったこと。ドラフト上位を争っているJets相手に一方的に負けてしまったのだから仕方ない、というか21回のパス試投で成功がたった5回というのはさすがに問題だろう。もっと問題なのは、彼の後に出てきたWalkerがNewtonより低いQBRを叩きだしているところ。半シーズンもプレイしていなかったNewtonが錆びついているのは仕方ないが、それにしてもPanthers首脳陣にとっては頭が痛いことだろう。Darnoldの復帰が待ち望まれる状態ってのも、なかなかつらいものがある。

 前にも少し書いたが、この数年、アナリティクス系のサイトがどんどん使いづらくなっている。彼らが本格的に自分たちの情報をマネタイズするようになってきたためで、無料登録だったり有料サイト化だったりと、流れは様々。昔からこの手のサイトをよく見てきた立場からすると、この分野もここまで成長したのかと感慨を抱く一方で、「さすがにそのためだけに登録や支払いまでするのは面倒」という感想も浮かんでくる。
 1つはアナリティクス系サイトでも最古参の1つであるFootball Outsiders。彼らは独自に算出しているDVOAという指標について、シーズン中は毎週更新をしているのだが、例えば第11週終了後のDVOAの記事を見ると、最後の一覧表に掲載されているのは上位16チームのみ。全体を見ようとするとログインを求められる。もちろん上位だけでも面白い情報は得られる。現時点でDVOAトップのチームはBuccaneersであり、2番手はCardinals。そして驚くべきことにPatriotsが3位まで順位を上げてきている。
 だが上位に入っていないチームの状況は登録しなければ分からない。一応、負け越しチームの中ではEaglesの数字がそれほど悪くないことは分かるのだが、では同じ5勝6敗だったPanthersがどのあたりにいたのかといったことは分からない。他のスタッツ関連もすべて同じで、例えばQBの成績をチェックすると、未登録状態で確認できるのは上位5人の成績と、他のQBのランキング(順番)のみ。以前はこれらのデータを元にQBたちのキャリアのDYARをまとめ、誰の成績がどのくらいかを調べたりしていたのだが、今ではその作業は不可能になっている。
 もう1つ、昔は色々と使えたが今はとても使いづらいのがPro-Football-Reference。個別のデータについては見ることができるのだが、それらのデータを並べ替えるなどして色々と調べごとをしたい場合、これまた登録(初月は無料で、後は有料)が必要になった。こちらのサイトはアナリティクス系のデータではなく、通常のスタッツを見るのが中心ではあるが、それでも例えばANY/A+といったこのサイトならではのデータもあり、以前は重宝していた。
 でも今は無理。個々の選手のページは見られても、彼らを横で比較したり、一定期間に絞り込んで並べてみるといった作業は基本的に不可能となっている。何より個人的に困っているのは、ドラフト関連まで登録しなければ並べ替えが不可能になっている点だ。仕方ないのでこれまた歴史の古いDraftHistory.comというサイトを使って、例えばポジション別にどの年に誰がドラフトされたかを調べているのだが、残念ながらかつてのPro-Football-Referenceに比べれば使い勝手はよろしくない。
 上記2サイトに比べればあまり使っていなかったが、同じように登録しないと使い勝手が悪いのがPro Football Focus。昔は個々の選手の情報ももうちょっと詳しく見られたように記憶しているのだが、最近では本当に限られた数のデータしか表には見せないようになっている。加えて個別の記事も大半は途中からログインを求められる。PFFは割と昔からこういう体裁ではあったが、その度合いが時とともに徹底されている印象がある。
 アナリティクス的データを載せているわけではないが、そういう視点からの分析記事が多かったThe Atlanticというスポーツサイトも、数年前から原則記事を全部読むにはログインが必要になっている。このサイトの記事はしばしばツイッターでも話題になるし、中には面白そうなものもあるんだが、残念ながら中身を全部読んだ記憶がない。
 もちろん全部のアナリティクス系サイトがサブスクモデルに転換したわけではない。ESPNのアナリティクスページからはまだ無料で読める記事があるし(読めない記事もある)、FPIQBRなどのデータは普通に見られる。こちらのサイトではEPAに基づいたデータを色々と調べることが可能であり、前に紹介したNFLfastR Play Indexもある。またNext Gen Statsのスタッツページにはかなりマニアックなデータも収録されている。ただし使い勝手がいいかと言われるとそれほどでもない。見るのが難しくなったFootball Outsidersでも、Playoff Oddsはまだ全部見せている。
 FiveThirtyEightのNFL Predictionsも、まだ見るだけなら特に規制はかからない。更新も早いので、データとして見るだけなら悪くない。でもデータを自分なりにひっくり返してみたいと思った場合、それに答えられるサイトはその大半がログインを求めるようになってきた。以前ならデータ好きにとってはシーズンが終わってデータがそろってからが楽しみの本番、という印象もあったのだが、今ではシーズンオフは本当にただのオフになりつつある。
 もちろんこの流れ自体は仕方ない。各アナリティクス系のサイトはそれなりに人手や金をかけて運営しているわけであり、彼らの仕事をサステナブルにするためにはマネタイズが欠かせないのは事実だ。だから文句を言うなら金を払えというのがこの愚痴に対する返答になるし、そう言われてしまえば何も言い返せない。とはいえ、データを分析するためだけに毎月いくらかを支払うほど、データ分析に命を賭けてきたわけでもない。困ったもんだ。
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