2020 week4

 それにしても盛りだくさんなNFLの第4週だった。まずCovid-19のクラスターが発生したTitansの試合が延期決定。彼らとSteelersの第4週はbyeとなり、対戦は第7週にずれた。当初は第7週に予定されていたSteelersとRavensのゲームは第8週にずれ、Ravensのbyeは第7週となった。これが最も影響の少ないリスケジュールであることは確かであり、今回のところは大きなダメージなしで乗り切れたことになる。
 同じくCovid-19絡みでスケジュールが変わったのがPatriotsとChiefsの試合。ただしこちらはクラスターではなかったためか、日曜日夕方のゲームをマンデーナイトにずらすだけで済んだ。今回の事例を見る限り、おそらく今後も散発例においては同様に1日ずらすといった方法で対応する可能性はある。
 ただし上記のような方法はシーズンの中盤以降になると適用しづらくなってくる可能性が高い。既にbyeが終わっているチームでクラスターが発生したらどうするのか、あるいはマンデーナイトのゲームで直前に感染者が判明した場合、では何曜日に試合をずらすのか、話は簡単ではない。
 個人的にはシーズン最終週とワイルドカードの間に1週間の時間を残しておき、いざという場合にはそこを使って消化できなかったゲームを処理できるようにしておいた方がいいような気もする。だが、例えば2試合分が後回しになるチームが出てきたりしたら、そうした対策を打っていても対応は難しくなる。リーグ関係者にとっては予想されていたとはいえなかなか難しいシーズンになりそうだ。
 もう一つ、まだシーズン序盤だというのにTexansがHCの解雇に踏み切った。とりあえず、臨時のHCにはCrennelが着任するのだが、実はこれによって彼はリーグ史上最年長のHCになるのだという。BelichickやCarrollよりCrennelの方が高齢だというのには驚いたが、過去のキャリアなどを見ても臨時HCには適当な人物だと思われたのだろう。
 解雇されたO'Brienについては残念ながら当然という感想しか思い浮かばない。GMとしての権限も持ち、このオフには大いに動いてサラリーヒットで見るとTexansをリーグで最も高価なチームに仕立て上げた結果、開幕からの4連敗である。同じ4連敗のJetsの方が先にHCを切るという説もあったが、Texansの判断にも違和感はない
 もちろんこの4試合のスケジュールがかなり厳しかったことは確かだ(SRSで見るとAFCではPatriotsに次ぐ厳しいSoSだった)が、一方でWatsonを擁しながらのこの結果は、一向に成長しないDarnoldを使っているJetsよりもダメと見られても仕方ない。正直、Texansはこれから再建モードへシフトすると考えた方が無難だろう。

 さて、毎年やっている「シーズン第1Q終了時のQB成績」について、今年も見ておこう。ただし今回取り上げるのは上位と下位のみ。全体についてはPro-Football-Referenceのパスデータで確認してほしい。なお、現時点のリーグ平均ANY/Aは6.65となかなか高い水準を維持している。
 まずはトップ5。

Rodgers 10.13
Wilson 9.74
Allen 9.30
Mahomes 8.67
Goff 8.20

 復活のRodgersとGoff、安定のWilsonとMahomes、そして大躍進のAllenといった面々が並んでいる。Rodgersはそろそろダメかと思われたところからの復活であり、この数値なら今シーズン全体でもそれなりにいい水準に到達できそうだ。運良く3度目の1st Team All-Proに選ばれるところまで行けば、引退後のHoFに向けてさらに花を添えることになるだろう。Wilsonもおそらく安定して上位にとどまると思われる。
 開幕直後の不安定さから復活してきたMahomesはさすがだが、数値的には昨シーズンまでの常軌を逸した水準には達していない。それでもトップ5に顔を出すのだから、やはり現時点で実力はリーグ1だと思われる。昨シーズンのMVPだったJacksonは現在、ANY/Aで12位にとどまっており、まだMahomesほどの安定性はない。Goffは個人的にMcVay次第だと思っているのだが、今年のMcVayは好調のようだ。
 そしてAllen。ここまで対戦相手に恵まれている(Ramsを除くとディフェンスがリーグ下位)のは確かだが、それを前提としてもなおこの数字は素晴らしい。過去2年にあれだけ冴えない数字しか残せなかったQBがここまで躍進するのは見事だと言える。あくまで4試合分の成績でしかないが。
 そう、問題はこの4試合の結果ではなく、これをいつまで続けられるかだ。いい結果を残した母数が小さすぎるため、現時点ではまだ「NFLで先発でやっていける可能性が前より大きくなった」レベルの評価しかできない。この水準を2〜3年にわたって継続できれば、リーグでも一流と呼ばれる水準に届く可能性も出てくる。そのためにも今シーズンの残り12試合で、彼がどこまでの成績を残せるかが注目点だ。
 次はボトム5。

Wentz 3.42
Jones 3.81
Darnold 3.88
Driskel 4.05
Haskins 4.92

 上位陣の同期と比べ、対照的な成績となったのがWentzとDarnoldだ。WentzはGoffより年平均で少し安い契約だが、この成績だけ見ると全く採算は取れていない。まだルーキー契約のDarnoldはAllen同様、コスト面を気に掛ける必要はないが、ドラフト1巡上位を使って、しかも3年目でこの数字というのはいただけない。今年もこの成績だと本気で5年目オプションの不行使という可能性を考えたくなる。
 2年目のJonesとHaskinsについても、あまりのんびりとしていられる状況ではない。彼らの同期では正直まだいい成績を収めているQBはいないのだが、上でも説明したとおり3年目までにきちんと実績を残さなければ5年目オプションすら行使されずにさようなら、という可能性が出てくる。もし今シーズン、このまま終幕まで行ってしまうと、来シーズンはいよいよ崖っぷちになってしまうわけで、ここは少しでも成績を上げておきたいところだ。
 なおDriskelはもともと控えQBなので、この成績は仕方ない。

 そして同じく第4週が終わった時点でのDAKOTAの順位も確認しておこう。こちらのページの「Quarterbacks」のタブをクリックすれば、下部にランキングが出てくる。トップ5は以下の通り。

Wilson 0.271
Rodgers 0.260
Allen 0.228
Mahomes 0.196
Carr 0.188

 そしてボトム5。

Driskel -0.005
Jones -0.002
Wentz 0.002
Darnold 0.003
Haskins 0.004

 GoffがCarrに入れ替わっただけで、あとはANY/Aの上位陣、下位陣と同じメンツだ。どうやら今年はどちらの指標で見てもQBの成績にあまり違いはないようだ。
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