今週は1970年代のQB of the decadeだ。80年代よりは華やかな名前が並んでいるのだが、この時期はそもそも試合数が今よりも少なかったためか、Approximate Valueの絶対値は後の時代よりは低めに出ている。それでも80年代ほど微妙な名前はなく、HOFerかあるいはHOFに極めて近いという人物が並んでいる。以下が上位陣で、左から名前、AV、そしてカッコ内が全体順位だ。
Roger Staubach 126 (1)
Fran Tarkenton 115 (6)
Bob Griese 112 (7)
Terry Bradshaw 103 (12)
Ken Anderson 100 (18)
トップのStaubachはまさに70年代の申し子的な存在だ。ベトナムで軍務に就いていたためプロ入りが遅れた彼のキャリアはたったの11年しかなく、生涯先発114試合のうち113試合が1970年代のゲームだった。しかしその限られた経歴において彼はANY/A+で121という極めて高い数字を記録。10年間に5回もNFCのchampionsになったCowboysの不動のエースQBとして君臨した。だが奇妙なことに彼は1度も1st team All-Proに選ばれていない。コンスタントに高い成績を収めたが、突出して大活躍した年がなかったという変わった経歴の持ち主でもあった。
Grieseは70年代前半の活躍が知られている一方、後半になると少し影が薄くなってしまった選手と思われているかもしれない。だが実際には1977年に2度目の1st team All-Proにも選ばれているわけで、これまた1970年代を通して活躍したQBと言える。パス試投を含め絶対値が大きいTarkentonや、パス効率の高さが目立つStaubachほどではなかったが、それでも優れた活躍をしたことは間違いない。
そして5番手が「最もHOFに近い」と常に言われ続けているAnderson。残念ながら70年代の彼は1度も1st team All-Proに選ばれていないが、80年代には選ばれたことがあるし、それを抜きにしても彼の70年代のANY/A+は112とかなり高い。彼が上位4人に比べて劣っているのは、勝率やSuper Bowlへの出場数(ゼロ)といったチーム全体成績に絡む部分であり、その意味では少し不運なQBだったと言えるかもしれない。
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