2018 week11

 Fitzpatrickサイクル"https://twitter.com/DrawPlayDave/status/1038870549533876224"の回転が速い速い。第8週にWinstonの不調で取って代わった"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56803351.html"ばかりだが、第9週からの先発3試合は3連敗。この期間中はレーティングが90以上になったことが1度もなく、TD4つに対してIntは7つと残念な成績で、サイクルの途中にあるGET PAIDをすっ飛ばしてSUCKに至ってしまった。予想通りだけど。
 結局Buccaneersは彼をベンチに下げてWinstonを投入"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000989173/article/"。すると今度はこちらが16試投で199ヤード、レーティング129.9と好成績を残した。一方で対戦相手のEliに18試投17成功という数字を許したザル極まりないディフェンスの影響もあって試合には結局負けている。とはいえ諦めかけていたWinstonが活躍するというBucsにとっては面倒な状況が到来したのは事実だ。とりあえず次はWinstonで行くようだ"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000990177/article/"が、悩みは深いだろう。
 同じくQB交代があったのがRavensだが、こちらはFlaccoの負傷が原因。代わってようやく先発となった新人Jacksonがチームを勝利に導いた、格好ではあるが内容は別に良くない"http://www.espn.com/nfl/boxscore?gameId=401030894"。レーティングでもANY/Aでも対戦相手だったDaltonの方が高い状態で、むしろ27キャリー117ヤードというRBのようなラン成績の方が貢献度は大きかったかもしれない。FlaccoのANY/Aもここまで5.96とリーグ平均より下だが、Jacksonになっても彼よりパスが向上しそうには見えない。
 そして残念なことにGaroppoloに次ぐ先発QBの大怪我が発生した。Smithが脚部に手術が必要なほどの重傷を負い"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000989183/article/"、シーズンエンドとなった。そのシーンを見て悪夢を思い出したのが、かつてRedskinsで先発QBを務めていたTheismann"https://twitter.com/Theismann7/status/1064246148909678592"。彼のキャリアを終わらせた怪我"https://www.youtube.com/watch?v=mznBvAGScdg"ほど酷くなく、来シーズンには戻ってこられることを期待したい。
 Smithに代わって出場したのはMcCoy。キャリアで5000近い試投を記録し、ANY/A+で99とリーグ平均並みを維持しているSmithに対し、McCoyはまだ1000試投にも到達しておらず、ANY/A+も90前後とかなり低い。現時点でRedskinsはNFC東のトップだが、2位のCowboysとは1ゲーム、3位のEaglesと2ゲームしか離れておらず、まだシーズンが決まったとは言えない状態だ。おそらくこの地区はまだまだもつれると見るべきだろう。
 一方、若手QBの衝突となったMNFは壮絶な殴り合いになった"https://nflcdns.nfl.com/liveupdate/gamecenter/57727/LA_Gamebook.pdf"。これまで負けたチームの最多得点記録は49点(2015年第8週のGiantsと1963年第16週のOilers)だったが、この試合ではついに50点超で敗北するチームが登場。記録的なゲームのついでにBillsがdisられていた"https://twitter.com/SBNation/status/1064749630301200384"。

 補償ドラフトのエントリーがOver The Capになかなかアップされないので、こちらで簡単にまとめてしまおう。このページ"https://overthecap.com/compensatory-draft-picks-cancellation-chart/"のままで補償ドラフトが決まったとすると、ドラフトの分配は以下のようになる(数字は指名順位)。

Patriots (98, 101, 175, 254)
Redskins (97, 173, 209, 256)
Rams (100, 102, 255)
Eagles (139, 211, 213)
Vikings (212, 250, 253)
Bengals (215, 217, 252)
Giants (138, 176)
Falcons (140, 174)
Cardinals (210, 251)
Panthers (99)
Ravens (103)
Colts (136)
Cowboys (137)
49ers (214)
Chiefs (216)

 半分弱のチームが何らかの形で補償ドラフト権を手に入れており、さらに9チームは複数のドラフト権をゲットする計算。特に3巡を2つ入手するPariotsとRamsはかなり恵まれることになる。どちらも現在地区首位におり、強いチームがさらに強化する余地を残している格好だ。
 各チームのドラフト権の価値をこちら"http://www.footballperspective.com/draft-value-chart/"のApproximate Valueで算出すると、最も多いチームから並べてPatriots(12.3)、Rams(10.4)、Redskins(7.9)、Panthers(5.3)、Ravens(5.1)、Giants(4.9)、Falcons(4.8)、Eagles(4.2)、Colts(3.3)、Cowboys(3.3)、Bengals(0.7)、Cardinals(0.6)、Vikings(0.5)、49ers(0.4)、Chiefs(0.4)となる。最も高いPatsは全体33位指名、つまり2巡トップ指名に等しい数字であり、またRamsは同45位、Redskinsは同66位相当の価値を手に入れたことになる。
 だが別の計算法"http://www.advancedfootballanalytics.com/index.php/home/client/draft-trade-evaluator"を使うと、例えばPatsが手に入れたAVの価値は何と全体8位よりも多い計算になってしまう。Ramsは同17位、Redskinsは同15位だ。Stewartのチャートでは7巡の価値をゼロとしているが、こちらのEvaluatorでは7巡にも価値があると見られていることが一因だろうか。
 同じようにAVを使ったチャートでも微妙に違うものも出てきている。例えばこちら"https://prosportsanalytics.com/2017/04/26/the-draft-value-chart-revisited-and-insights-into-the-rookie-wage-scale/"で計算するとPatsの価値は13.2となり、全体30位に等しくなる。あるいはWin Addedを使うこちら"https://thebiglead.com/2018/04/27/a-new-wins-added-draft-value-chart-using-history-value-and-upside/"だと、Patsの数字は14.9で全体57位だ。
 よく知られているJohnsonのチャート"http://walterfootball.com/draftchart.php"はドラフト上位が過大評価となっている一方、中位の評価が低いのが特徴で、こちらであればPatsの補償ドラフトは全体73位くらいにとどまる。このあたりの差はこちら"https://fivethirtyeight.com/features/no-team-can-beat-the-draft/"に載っているJohnsonチャートとAVチャートを比較したグラフを見れば一目瞭然であり、ドラフト初日のトレードアップがチームを傷つける可能性が高いことを示している。
 だがそれより興味深いのは、上に紹介したこちら"https://prosportsanalytics.com/2017/04/26/the-draft-value-chart-revisited-and-insights-into-the-rookie-wage-scale/"の最後に載っているグラフかもしれない。ドラフトの価値とルーキー契約とを重ね合わせたものだが、見れば分かる通り、トップ10の選手はルーキー契約になってもなお期待値以上のサラリーをもらっている。逆に11位から128位までに指名された選手は期待値以下のサラリーであり、つまりこのあたりが割安な選手ということになる。
 2011年の新労使協定以降、この11位から128位の間に最も多くの選手を指名したのはBrowns(39人)である。もともとルーキー契約は安く、少しばかり採算がいいといってもチーム作りに与える効果は限定的なのだろう。むしろきちんとした選手を指名できているかどうかの方が重要だとも考えられる。だがそれでも、この期間中の成績上位10チームのうち7つが「ドラフト11位から128位までの指名数でリーグ上位にいる」チームであることは確かだ。
 こちら"https://twitter.com/Jason_OTC/status/1063049239536766978"ではドラフトした選手のうちリーグにまだ残っている選手数を指名チームごとにまとめた数字が載っているが、ここで上位に顔を出している7チームのうち6チームはやはり「ドラフト11位から128位までの指名数でリーグ上位にいる」。逆に最も残っているのが少ないチーム"https://twitter.com/Jason_OTC/status/1063049614734057472"トップ7のうち6つは「11位から128位までの指名数でリーグ下位にいる」チームだ。もちろん過大評価すべきではないが、ドラフトにおいて1巡中位から4巡中位まではちょっとした「スイートスポット」になっているようだ。
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