2018 week4

 前回Jake Buttのネタを紹介したらACL断裂でシーズンエンドになってしまった"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000967131/article"。ファンブルなら笑ってもいられるが、怪我はなあ。回復を祈りたい。

 今週は毎年恒例、QB四半期レビューだ。過去にも紹介したが4試合終わった時点でどん底に沈んでいるQBたちはシーズン通じてどん底の可能性が高い"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/55559547.html "し、逆にこの時点で上位にいたQBたちはシーズン通していい成績だった"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56474884.html "。さて今年はどうだろうか。ANY/Aで並べてみる。

Goff 10.81
Mahomes 10.27
Fitzpatrick 9.66
Ryan 8.83
Brees 8.41
Rivers 8.24
Smith 7.56
Flacco 7.14
Cousins 7.02
Tannehill 6.96
Bortles 6.87
Watson 6.80
Rodgers 6.77
Roethlisberger 6.62
Dalton 6.60
Newton 6.59
Trubisky 6.45
Carr 6.42
Stafford 6.38
Mayfield 6.30
Brady 6.25
Manning 5.81
Wentz 5.80
Wilson 5.77
Garoppolo 5.75
Luck 5.67
Mariota 5.27
Prescott 5.09
Keenum 4.87
Darnold 4.82
Foles 4.60
Taylor 3.41
Allen 3.12
Bradford 2.64

 下位を見ると新人あるいは先発失格QBが占めている状態で、それを除くとKeenum、Prescott、Mariota、Luckなどが苦戦していることになる。Luck"http://www.footballperspective.com/something-is-wrong-with-andrew-luck/ "は負傷明けであり、他の選手たちは過去に十分な評価を得ているほどの選手ではないと考えるなら、全体として下位の面々にそれほど意外感のある選手はいないことが分かる。
 実績がありなおかつ苦戦しているのはWilsonやBradyあたりだ。彼らはリーグ平均のANY/A(6.50)を下回っている状態で、明らかに不調と言える。Bradyの場合は最終的に復活した4年前を思い出す向きもある"https://fivethirtyeight.com/features/stop-us-if-youve-heard-this-one-are-the-patriots-over/ "が、当時とは年齢が違うことが問題。Wilsonの苦闘はサポーティングキャストがいなくなる中での戦い方をまだ見つけていないためかもしれない。
 平均より上だが期待値に比べれば低いのはRoethlisbergerとRodgers。足元の平均値が高すぎることもあるが、これまで超一流の評価をほしいままにしていたRodgersや、AFCトップクラスと言われながら現時点で負け越しているRoethlisbergerのどちらも期待に応えているとは言えないだろう。前者に関してはシーズン前の懸念"http://www.footballperspective.com/aaron-rodgers-and-the-packers-passing-game-struggles/ "が少しずつ現実化しつつあるのかもしれない。
 上位陣で期待通りと言えるのはRyan、Brees、Riversなどだろう。特にBreesは38歳の壁を超えており、同じ年齢の時のBrady同様にすさまじいというほかない。Riversもそろそろ38歳の壁が迫りつつある年齢の割には頑張っていると言えよう。21世紀に入って長期にわたりリーグを支配してきたQBたちの衰えが見える中、なお踏ん張っている面々がこれだけいるのは大したものだ。
 逆に上位陣で予想外なのは既にネタとして何度か取り上げたFitzpatrickがいるが、こちらは早々にWinstonに先発を譲ることになった"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000969004/article "。まあ当然の判断だろう。また足元ではずっと成績低迷していたFlaccoが本当に久しぶりに上位陣に顔を出している。さらにTannehillやBortlesといった先発失格寸前だったQBたちが比較的上の方にとどまっているのも目立つ。
 しかし何より躍進する若手こそ注目点だろう。Goffは昨シーズンに続く活躍ぶりなので、今シーズンもこのポジションをキープできれば立派に一流QBの仲間入りができそう。こちら"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56571236.html "で述べたように昨シーズンの成績は実力というより幸運だった可能性が存在していたのだが、この状況ならそうした懸念を払拭できるかもしれない。一方、母数の少ないMahomesの評価はまだこれからだが、今のところは順調至極である。
 Goffと並んで「幸運か実力か」が不透明だった若手QBのうち、Watsonは今のところ平均以上をキープしているが、それほど凄いわけでもない。Wentzは母数が少ないが現状ではEliの下と正直冴えない。2年目のTrubiskyは真ん中少し下と、こちらもまだまだ。一時リーグ最高給となったCarrはその下、GaroppoloはWilsonより下と、このあたりは若手でもつらい状況に置かれている。数で言えば躍進しない若手の方がやはり多数派である。
 そして新人。規定数に到達した中で最もいい成績を上げているのは引き続きMayfieldなのだが、ANY/Aは6.30と平均より下だ。パス成功率が6割に届いていない現状は、母数が少ないとは言えまだまだこれからと言ったところ。それでも他の2選手よりはマシで、DarnoldはANY/Aが4.82、Allenは3.12とどちらもかなり厳しい数字になっている。現時点でこの数字ということは、今シーズンは教育期間と割り切った方がいいのかもしれない。
 4試合目から先発になったRosenもANY/Aは4.86、パス成功率は55.9%と他の新人と似たり寄ったり。それでもリーグどん底のBradfordよりはいいから当面は先発で使い続けるのだろうが、Mayfieldを使えるBrownsよりはつらい状況か。Jacksonはドロップバック数(5)よりもラン回数(13)の方が多い状態で、Flaccoが好調な現状においてはパスを投げる機会はあまり訪れないだろう。1巡指名5人の中では最も出遅れる格好となる。

 それにしても第4週もまたThe Greatest Passing Weekになった"http://www.footballperspective.com/week-4-is-the-greatest-passing-week-in-passing-history-again/ "ようで、今シーズンのNFLのパスは新たな高みへと向かっているのかもしれない。その中で世代交代がじわじわと進んでいるように見えるのもまた興味深いところ。21世紀に入って以降、あまり目立つ変化のない状況が続いていた印象の強いNFLだが、今度こそ本当に時代の波が押し寄せているのかもしれない。
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