Giantsは足元のサラリーキャップにはあまり余裕がないが、来年以降はリーグでも真ん中あたりのポジションにいる。今ならまだOBJにそれなりの額を提示することはできるし、それに最も高額をもらっているEliの契約は来年までだ。その後、彼が現役を継続したがるかどうかは不明だが、その場合でも今よりは安いサラリーしか出さないという選択肢はある。他の高額選手が近くいなくなるならOBJの分が増えても大丈夫、かもしれない。
もちろん過去最高のサラリーをもらうWRとしてOBJにはそれにふさわしい活躍をしてもらう必要が出てくる。1試合当たりのヤードを維持しつつ、16試合フルに活躍するくらいでないと、チームにとって差し引きプラスとは言えないかもしれない。実は昨シーズンの怪我が影響してDez Bryantのように成績が急落しました、なんてことになればチームにとっても本人にとっても残念な結果となる。まずはおめでとう、そしてこれからが本番、といった感じか。
トップ3人への支払額が多いチームのうち昨シーズンプレイオフに出たところはそれほど多くない。しかしこれがトップ10になるとその多くがプレイオフチームとなる。昨シーズンの成功で契約延長を勝ち取った選手が出てきたり、優勝まであと少しという理屈でFA補強をするチームが多いことが理由だそうだ。そういう選手はトップ3に入るような高額選手よりも少し下の選手たちが多いのだろう。
それぞれ昨シーズンの勝率、得失点差、SRSと、これらスターに支払っている金額との相関を見ると以下のようになる。
Top3 0.198 0.190 0.249
Top5 0.262 0.285 0.340
Top10 0.275 0.340 0.386
Top15 0.238 0.333 0.363
4-15 0.143 0.267 0.267
ここを見てもトップ10のデータが昨シーズンの成績との相関が最も高いことがわかる。もう一つ、勝率よりも得失点差やSRSの方が金額との相関が高いのも注目点だろう。ある意味、表面的な勝率よりも、より実力を反映しているとみられる得失点差やSRSの方が、選手に投下するサラリーに反映されていると言えるかもしれない。
それは確かにその通りなのだが、グラフを見ると境界がもっと曖昧になっているのはむしろLBとDLの間だ。かつては260ポンド付近に踊り場が存在し、そこにLBとDLの適性の隙間みたいなものがあったことがわかるが、直近ではそうした踊り場がほとんど見当たらず、なだらかな推移となっている。DBとLBの間に昔より幅が狭いとはいえ踊り場が残っているのと比べると、かなり対照的である。
以前、LBとDLというポジションの分け方が実情を反映していない時代遅れなものになっているのではないかと指摘したことがある"
https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56654330.html"。このエントリーも同じことを指摘しているとみていいだろう。ディフェンスの選手をDL、LB、DBと分けるのは、もう実態に合わなくなっている。Edgeというポジションをもっと公式に認めるべき時が来ているのではないか。少なくともフランチャイズタグを決める際にEdgeというポジションがないことは、これから大きな問題になってきそうな気がする。
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