ドラフト終了。今回はPatriotsの動きについて見てみよう。結論から言えば今年もBelichickはBelichickだった。
一方、Buccaneersを相手に63、117位を出して56位と交換した取引はそれぞれほぼ等価、6割弱、7割弱の支払い過多となる。この2つのトレードを足し合わせると、それぞれ2.1%の支払い過多、1.5%の支払い過多、そして2.0%の受け取り過多となり、やはり基本的には誤差の範囲。それでも少しばかりPatriotsにとっては不利な取引だった可能性はある。
Patriotsは昨シーズン、ドラフト権をルーキー契約中の若手にトレードする形でロースターを埋める試みを派手に行った。その中には成功例(1000ヤード以上を稼いだCooks)も失敗例(シーズン前に解雇されたEaly)もあったが、引き続きこの取り組みも進めていくつもりのようだ。Brownが上手く機能すれば今後も同じようなトレードが行われるかもしれない。
3日目もトレードダウンを頻発。Bearsから手に入れた105位はBrownsの114位及び178位と交換になった。2%、6割弱、5割強の受け取り超過だ。その114位はLionsの来年の3巡と交換。2.9倍、3割増、2割増の受け取り超過と、こちらは珍しくJohnsonチャートの方が数字がでかい。また198位を出してChiefsから233、243位を手に入れたトレードではJohnsonチャートでは実に92%の支払い超過になるのだが、残る2つは5割弱、3割弱の受け取り超過だ。そして最後に233位をEaglesの250位と来年7巡と交換。100%の支払い超過と、9割弱、7割強の受け取り超過だ。
前回も述べたRBの1巡指名も予想外だろう。当然多くのファンが「ディフェンスはどうする」と悲鳴を上げているし私もそう思った。ただこちら"
https://twitter.com/patscap/status/989919377171582977"で指摘されているように、実はディフェンスのスターターはその多くがチームに残るうえに、怪我で出られなかった選手たち(その中には昨年のドラフト指名選手であるRiversや、一昨年指名のCyrus Jonesなどもいる)が戻ってくる。Belichickはディフェンス補強が優先だとは思っていない可能性がある。
いやむしろPatriotsは積極的にRBを集めている気配がある。何しろサラリートップ32選手の中にPatriotsが4人もいるのだ(White、Burkhead、Gillislee、Michel)。これに前PatriotsのLewis、元PatriotsのBlountまで加えれば、この数年いつの間にかPatriotsがRB王国と化していたことが分かる。なぜ彼らはここまでRBに資源を投入しているのだろうか。
Football OutsidersのDYARで見ると、昨シーズンのPatriotsのRBたちは実はかなりチームに貢献していた"
https://www.footballoutsiders.com/stats/rb"。彼らがランとパスで積み上げた計637DYARは、ドラフトでKamaraという大当たりを引いたSaints(737DYAR)に次いでリーグで2番目に高かった。彼らを含めこの数字が200以上になっているところは12チームしかない。安価なRBでこの成績を残せれば全体として採算が合うことにBelichickが気づき、こうした対応をしている可能性はある。
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