Bortlesのプロ入り以降4年間の成績はANY/A+で87と残念きわまりない。17シーズンだけ見れば102とぎりぎり平均超えを達成しているのだが、中身を見るとComp%+が91とかなり低く、この成績が長続きする可能性の低さを窺わせる"
https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56571236.html"。そのBortles相手にJaguarsは5年目オプションを行使しており、彼がシーズン終了後に手術したことで19ミリオンの支払いが確定する可能性が高まっていた。
今回の契約は、いわば契約期間を延ばすというアメを与えることを条件に1年当たりの負担を減らすというムチを受け入れさせた、と解釈することができる。それでも追加された2年分の平均サラリー(17.5ミリオン弱)"
https://overthecap.com/position/quarterback"はBradfordとSmithの間。ANY/A+がキャリアトータルで98のSmithや93のBradfordと比べると、Bortlesが割高なのは間違いない。一見してチームにとって不利な契約にも思える。
ダメだったらどうするか。最も簡単なのは18シーズン後に彼をカットすることだ。契約を変える前に比べて7.5ミリオンの負担増になってしまうが、18年のサラリーキャップに余裕を持たせるために必要な出費だと考えたのだろう。それに運良くトレードできれば負担をもっと減らすことも可能だ。有望新人が多いと言われる18年の後だけに19年にQBを高く売り出すのは難しそうだが、最悪の場合はOsweilerタイプのトレードをする手もある。
もちろん彼をなおチームに残すことを条件に一段の契約リストラを求める方法もある。その場合は新人QBを指名して競争させることが前提になるだろうが、どうせ新人は安いのでリストラができればおつりがくる。もちろん、彼が活躍すればこの契約見直しも正当化できる。少なくとも17シーズン並みの成績を続けてくれるなら、リーグ全体で見てもそう悪い契約ではない。賭けてみる価値はある、ってことだろう。
たしかにこの記事に出てくるQBのキャップヒット%と成績の間には相関がほぼない。R自乗はたったの+0.038。プレシーズンとレギュラーシーズンとの間に存在する相関の方が高いくらいだという。この結果は当然だと思う。なぜならQBのサラリーとQB自身のパス成績とが、足元でほぼ相関のない状態になっているからだ。
にもかかわらず彼らのサラリーと成績の相関は低い。Glennonは新シーズンに入ったところでカットされる"
http://www.espn.com/nfl/story/_/id/22603677/"ので、それを除いた21人について直近3年のANY/A+と年平均サラリーの相関を見ると、実は+0.306で弱い相関しかない。母数が小さくデータが当てにならないGaroppoloを除く20人だとその数値は+0.169、R自乗は+0.028となり、ほぼ無相関である。
繰り返すがこのQBたちの中に、契約で強引に低サラリーとなっているルーキー契約のQBたちはいない。もし彼らまでデータに入れれば、いよいよもってQB成績とサラリーの相関は薄れることだろう。パス成績とチーム成績の相関が高いことは分かっているのだから、問題は成績に見合わない高額サラリーをもらっているQBたちが大勢存在することにある。
しかしここまで紹介してきた記事の中には、直近3年間のANY/A+でリーグトップ5に入るCousinsに対してすら、払いすぎるべきではないと主張するものもある。BreesやRodgersですら優勝したのは現在の高額契約を結ぶ前の話。スーパースターであっても払い過ぎは起こりうるのであり、優勝したければBradyのように安く契約しろ、という説だ。
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