QB補強

 シーズンも残りは2試合。2チームを除き、それ以外は既に来シーズンへ向けて動き出している。実際、Bears"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000904284/article/"、Raiders"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000903491/article/"、Giants"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000909569/article/"、Titans"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000908424/article/"、そしてCardinals"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000909373/article/"はHCを決めた。またColtsはPatriotsのOCを狙っていると報じられている"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000907032/article/"。
 現時点ではフロントやコーチングスタッフの体制整備が先になっているが、次にはFA解禁を機に選手を集めたチーム作りが進むことになる。そしてもちろんドラフトがある。今年は以前からQBが豊富と言われていた年だが、さて果たして実際のところはどうなのだろうか。
 私はカレッジの試合は見ていない。ハイライト動画を見ても正確には分からないと思っているし、そもそも自分の目を信じていないので、現時点でドラフト候補のQBたちに対する主観的な判断はできない。まして他人の目など信用できるはずもないので、スタッツを見ることにする。こちら"http://www.espn.com/nfl/draft2018/story/_/id/21836489/"に出てくる有力ドラフト候補のQBたちについて、カレッジ時代のパス成功率と試合数を見る。

Josh Rosen 60.8% 30
Sam Darnold 64.9% 27
Josh Allen 56.2% 27
Baker Mayfield 68.5% 48
Lamar Jackson 57.0% 38
Mason Rudolph 63.2% 42
Luke Falk 68.3% 42
Riley Ferguson 63.1% 26

 地雷感あふれるAllen、どう見ても鉄板ではないかと思えるMayfieldを両極端とし、後はその中間に散らばっている感じか。期待が持てそうな選手としてはMayfield以外だとRudolphとFalk、逆に怖いのはAllen以外ではJacksonとRosenになりそう。DarnoldとFergusonはいずれも成功率はいいが試合数の少ないのが不安だ。一般的評価では上の4人が高いようだが、私だったらMayfield一択に思える。背が低いのがどうこう言う人がいるが、BreesだってWilsonだって背は高くない。
 1巡上位でQBを狙うチームにとっては悩ましい選択を迫られそうなプロスペクトたちだが、一方でベテランQBの後継者を探すチームにとっては気楽に有力候補を指名することができそうな並び。高いパス成功率を誇りながらいろいろとケチを付けられている下の3人などは、ドラフト下位しか持っていないチームが取りに行くのにちょうど良さそうな選手たちに思える。特にRudolphは年を経るごとにパス成功率が上昇しているあたり、Football Outsidersの評価も高くなるのではなかろうか。

 ドラフト以外にもQBが出てくる可能性はある。BillsはTaylorと別れる可能性があるし、ChiefsはSmithからMahomesへと切り替えに踏み切るかもしれない。Bradford、Keenum、Bridgewaterと3人の先発可能なQBを抱えているVikingsがロースター整理に取りかかるのはほぼ確実だろう。そしてCousinsがRedskinsを離れる可能性もある。QBをほしがるチームは常に存在するが、今シーズンは珍しくQBの供給もそれなりに期待できる年になりそうだ。
 それどころかもしかしたらQBプロスペクトが余るかもしれない。ベテランがいつまでたっても引退しないおかげでPatriots、Steelers、Chargers、Giants、Saintsあたりがすぐに新しいQBを必要としない状態になりそうだ。既存のスターターをそのまま使い続ける見通しのチームも多い。次のQB探しが必須と言えるのはJets、Browns、Broncos、Cardinals、現先発と別れる場合はBills、Redskinsなど。実はそれほど多くないのだ。
 FA時点でいくつかのQBポジションが埋まることまで考えれば、ドラフトはむしろ目先ではなく将来の先発候補を探す場になるかもしれない。そうなると即戦力としての評価より将来の伸びしろがドラフト順位を決める可能性も出てくる。それほど評価が高くないQBまで上位指名されるケースが多い最近のドラフトでは珍しく、じっくりと腰を据えた指名が行われると見ておいていいのではないか。

 一方、QBに金をかけるのはSuper Bowlで勝つためにはよくない戦略であるとの指摘も存在する。Over The CapのZack Mooreがこちら"https://overthecap.com/nfl-final-4"やこちら"https://overthecap.com/nfc-championship-sam-bradford-trade"で主張している説だが、QBのポジションにキャップの10%以上を投じてもなかなかチャンピオンにはなれないというのがその見解だ。
 チャンピオンシップに出場したチームのうち、JaguarsやEaglesはどちらも安いルーキー契約のQBを使い、浮かせたサラリーをディフェンス(特にライン)やランオフェンスに投入することで勝ち上がってきた。パスレシーブでも高価なエースWRに資金を投じることはせず、安価なTEがエースを務める一方でロースターのデプスを増やしてチーム力を高める。こうしたチーム作りこそ優勝に至る道筋であると書いている。
 確かに、QBをはじめとしたMoney 5のポジションにトップサラリーの選手を揃えるということは、他のポジションに穴ができる可能性を高める。それ以外のポジションならトップの選手でもそれほどサラリー負担は大きくないため、穴ができにくい。既にこちら"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56576357.html"でそのことは指摘済みだが、このポストシーズンにおいてもそういうコストパフォーマンスを考えたチームが勝ち上がっている。
 ただしDynasty状態のPatriotsも、ある意味で同じ戦略にのっとってチームを作っている。彼らのロースターに「エリート」レベルのサラリーをもらっている選手はいないし、Gilmoreを除けばMoney 5で高額サラリーをもらっているスター選手も存在しない。DLがローテーションを組んでプレイしているのも彼らの特徴だ"https://www.pro-football-reference.com/teams/nwe/2017-snap-counts.htm"。
 交代しながらフレッシュなDLでパスラッシュをかけ、残る7人がカバーに回ることでパスを押さえ込むという戦略が現代のNFLにおいて有効なのは間違いないだろう。ただEaglesが「曲がらない折れない」ディフェンスなのに対し、Patriotsは違う。このディフェンスフィロソフィーの違いが、相手のQBにどんな影響を及ぼすかがSuper Bowlの注目点かもしれない。あとは両チームのSTの能力格差"https://www.footballoutsiders.com/stats/teamst"がどう試合結果に働くか、そのあたりが見てみたいところか。
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