NFL week12

 NFLは第12週が終わり、プレイオフから公式に脱落するチームが出てきた"http://www.nfl.com/playoffs/playoff-picture"。それに合わせたかのように先発QB交代が公表されたのがGiants"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000884762/article/"。もう今シーズンは勝っても負けても意味がないことが分かったので、そろそろ37歳になるQBを引っ張るより27歳のGeno Smithや22歳のDavis Webbの実力を測る方が有意義だと考えたのだろう。
 問題はEliが現役トップである210試合連続先発出場の記録を更新中だったこと。話によると単なる記録継続のための先発はEli自身が断ったそうだ"http://bleacherreport.com/articles/2742857"。新人年から1度も怪我せずにプレイし続けた結果、彼のキャリアパス試投は7220と、現役QBではBrees、Bradyに次ぐ水準に達している。それだけに悲痛な反応も多い"https://www.bigblueview.com/2017/11/28/16712354/"。
 記録や記憶を横に置いて単純に現時点での状況を見るなら、チームの対応は不思議でも何でもない。今シーズンの彼のANY/Aは5.35。リーグ平均を明らかに下回っているQBたちの中で最高齢がEliなのだから、真っ先に彼が先発から下ろされるのも「年寄りに優しくない」NFLにおいては当然の動き。それにGenoはともかく公式戦でのWebbのプレイを見てみたいというのはチームの本音だろう。
 だがこれでEliのGiantsでのキャリアが終わったと判断するのは早計ではなかろうか。GenoやWebbが箸にも棒にもかからない場合、Eliを残して来年のドラフト上位で指名する新人QBの教育係にするというやり方は十分にあり得る。彼を解雇すると6ミリオンから12ミリオン強のデッドマネーが発生する点も、チームにとっては軽視できない。ただしEliが現契約の延長を望むのは難しくなり、本人の希望より早めの引退を強いられる可能性は高まったと言える。

 同じく先発QBの交代が発表されたのが49ers"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000884910/article/"。トレードで獲得したGaroppoloをなかなか使おうとしなかったが、第12週の最終盤に登場し短時間でTDを決めてファンが異様に盛り上がった"https://www.ninersnation.com/2017/11/26/16702760/"のを見て、これ以上使わずにいるのは難しいと思ったのかもしれない。
 そもそもドラフト2巡と交換で手に入れた選手の使用を渋っていたのが奇妙といえば奇妙な話。Over The Capによれば、要するに49ersが少しでも有利な契約を結ぼうと小手先の対応に走っていたと見られるそうだ"https://overthecap.com/49ers-hesitant-play-garoppolo"。使わずにいれば彼の市場価値が下がり、シーズンオフでの契約交渉で有利になれる。それをめざしてチキンレースをやっていたが、ついにチーム側が耐えきれなくなったと見られる。
 Over The Capによればダメチームがトレード期限間際に契約最終年の選手を手に入れるのはまずい動きだそうだ。確かにプレイオフの芽がないチームが、数ヶ月後にはFAになる選手を手に入れるメリットはあまりない。素直にFAになった後で取りに行けばドラフト権を損しなくて済む。つまりいずれもGMが新人だった昨シーズンのBrownsと今シーズンの49ersは、百戦錬磨のBelichickに上手く乗せられたというわけだ。
 49ersがGaroppoloの出場を抑えていたのは、この失敗を少しでも取り戻そうとしたためだろう。彼を使わないことでオフシーズンに安く彼と契約を結び直せれば、そして彼が十分に活躍すれば、チームとしては万々歳だ。逆に彼を早々に使い、結果として2巡にはとても当たらない外れ選手だと分かった場合、GMはトレードの失敗を批判され、かつ新QB探しを最初からやり直す羽目に陥る。問題を先送りする方がメリットがあると判断したのかもしれない。
 だが先送り策には危険もある。他チームとの競合でGaroppoloの契約が思ったほど安くならず、しかも契約後に実際にプレイさせると完全に期待外れとなる場合だ。Garoppoloの期待値が上がりまくっている現状のままプレイさせずにシーズンを終わらせると、本当に競合が起きる懸念がある。そのくらいならいっそきちんとプレイさせて実力を見定めた方がリスクが少ない。49ersフロントはそう考えたのではなかろうか。
 逆に言えば今回の先発投入で、チームは彼にフランチャイズタグを貼るところまでは覚悟したと見ていいだろう。以前からHCはその可能性に言及していた"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000882478/article/"が、今回フロントもその判断に同意したのだと思われる。後は本当にGaroppoloがフランチャイズQBにふさわしいかどうかであり、ここから先はフィールドで決着がつく。

 ちなみに49ersを上手く手玉に取ったはずのPatriotsだが、こちらも今週は痛い目に遭った。安いと思って飛びついたBennettがたった2週の出場だけでIR入りしてしまったのだ"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000884040/article/"。彼がプレイしたのは24スナップで、1スナップ当たりだと2万ドル弱のサラリーをもらった計算になるらしい"https://twitter.com/billbarnwell/status/935275695823118336"。
 昨シーズンのスナップカウントを見ると、例えばPatriotsの3人のQBは合計1100強のスナップに参加している"https://www.pro-football-reference.com/teams/nwe/2016-snap-counts.htm"。1スナップ2万ドル、シーズン通して2200万ドル以上もらっている選手は高給取りのQBたちの中でも10人未満しかいない"https://overthecap.com/position/quarterback"。PatriotsがBennettに払ったサラリーはそれと同レベルなわけで、酷く高いものについたと言うべきだろう。
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