NFL week10

 AFCとNFC間の格差が広がっている。今シーズン、現時点まで行われたinter-conference gameの成績はAFCの14勝に対してNFCが24勝。ちなみにAFC勝利の内、半分はPatriots、Chiefs、Steelersがもたらしたものだ。そもそも勝ち越しチームが6つ(つまりプレイオフ出場数と同じ)しかない時点で、AFCの状況がやばいのは否定できない。
 ここまで両conferenceの差が開いたのは2012シーズン以来。この年は最終的にAFC25勝に対してNFC39勝となった。Browns、Raiders、Chargers及びJaguarsが全敗したほか、Bills、Titans及びPatriots(!)がinter-conferenceで負け越している。ただこの年は上位陣で大きな差はつかず(10勝以上AFC6チームに対しNFC7チーム)、下位陣の格差が目立っていた。
 それに対し、今シーズンは現時点でAFCの勝ち越し6チームに対してNFCは10チーム。得失点差はさらに酷く、AFCでプラスになっているのは5チームのみ。トップはJaguarsの+92なのだが、これはNFCのRams(+134)、Eagles(+104)、Saints(+103)に次ぐ水準でしかない。NFCにはこの3チームも含めて9チームの「得失点差プラス」チームがあり、こちらの方が高い水準で争っているのは否定できないだろう。
 またNFCは上位に新顔が多いのも興味深い。4地区の現時点での首位を見ると、昨シーズン勝ち越していたチームはゼロ。3地区で昨年優勝チームが首位を走っているAFCとは実に対照的だ。毎年のように言っている気がするが、勢力図が固定化しているAFCと流動的なNFCという流れが今シーズンも続いているのかもしれない。

 第10週は補償ドラフトに影響する週である。FA取得選手がこの週までロースターに残っていれば、FAを放出したチームは補償ドラフトを得られるようになる、と言われているからだ。そしてその直前に1人のFA選手が移籍したチームをクビになった。Martellus Bennettだ"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000874179/article/"。
 Packersが彼を放出したのは肩の怪我に絡む問題に起因するらしいが、詳細はよく分からない。Rapoportによると彼らは既にBennettに8ミリオンを支払っていることになるが、Over The Cap"https://overthecap.com/player/martellus-bennett/164"によると彼がPackersから得たのは7.3ミリオンほど、Spotrac"http://www.spotrac.com/nfl/new-england-patriots/martellus-bennett-4980/"も似た数字だ。
 そしてクビになったBennettをウェイバーで拾ったのが、昨年まで彼を雇っていたPatriots"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000874455/article/"。こちらが支払うサラリーはたったの0.7ミリオンちょいだ。おまけにこちら"https://www.bostonsportsjournal.com/2017/11/08/salary-cap-impact-packers-waiving-martellus-bennett-possible-return-patriots/"にあるように、来年以降のサラリーは全く保証されていない。とても格安な契約と言える。
 一方でPatriotsはBennettから得られるはずの補償ドラフトを失う可能性が出てきた"https://overthecap.com/compensatory-draft-picks-cancellation-chart/"。Packersは代わりに相殺されていた補償ドラフトが復活すると見られる。今シーズン及び来シーズンのデッドマネーと引き換えにドラフト権を手に入れることになりそうだ。
 かくして一瞬のうちにチームを変わったBennettは、すぐ第10週の試合に出場した。スナップ数は7回だけだったが、3回レシーブし38ヤードを稼いだそうだ"https://www.patspulpit.com/2017/11/13/16642370/"。出場頻度が低いのは怪我のせいかもしれないが、少ない機会で効率よく数字を稼いだとも言える。LSとほとんど変わらないキャップヒットでベテランTEが使えるめどが立ったと考えられる。
 結局、一連の経過では誰が得をして誰が損したのだろうか。Packersはキャップヒットを失った代わりに補償ドラフトが増えそう。もともとFAよりドラフトでチーム作りに取り組むところなので、そう割り切れば悪い判断とは言えない。でも今シーズンの戦力低下は避けられないだろう。Patriotsは今シーズンについては大儲けとなるが来年のドラフトが減る。それでもコストを踏まえればプラスか。最後にBennett自身は今シーズンで引退するつもりと言っているらしいので、それならRodgersが負傷したPackersにいるよりPatriotsに行った方が最後の花道を飾る可能性は高まる。
 また元PatriotsのJamie Collinsがシーズンエンドとなったのも目に留まる。4年50ミリオンの大型契約を結んだばかりだが、今シーズンのスナップ数は6試合出場で6割弱と期待に応えたとは言いがたい"https://overthecap.com/player/jamie-collins/2280/"。こちら"https://www.profootballrumors.com/2017/11/browns-jamie-collins-done-season"によるとPro Football Focusの評価ではリーグのLBの中でも最悪の1人だそうで、少なくとも1年目はダメな結果ということになりそうだ。
 もちろんCardinalsのChandler Jones"https://overthecap.com/player/chandler-jones/1206/"のように、大型契約の一方で昨シーズンよりもいい成績を積み上げている選手もいる。Brissett"https://overthecap.com/player/jacoby-brissett/4804/"のように控えQBとしての役割は十分に果たしている選手もおり、元Patriotsの全員がダメというわけではない。そもそも他チームでダメだった選手がPatriotsに戻るとまた活躍する例(Blount)もあるので、ダメなのは選手ではなく使いこなせないコーチだとも考えられる。
 チームに合った選手を取ってくるのが難しいのは、Patriots自身の過去の失敗例("http://blog.masslive.com/patriots/2017/03/the_patriots_best_and_worst_fr.html"と"https://www.thesportster.com/football/the-8-best-and-7-worst-new-england-patriots-trades-during-the-bill-belichick-era/"参照)が物語っている。その中でいかにトータルをプラスにして最終的なチーム力の向上を図るのかが重要なのであり、個々の成功例や失敗例ばかりに注目するのは「木を見て森を見ず」に当たるのだろう。

 最後に一つ、こちら"https://twitter.com/FO_ASchatz/status/929806979870191617"とこちら"https://twitter.com/Spencito_/status/930077492173590528"とこちら"http://www.thedrawplay.com/"でネタがかぶっている。
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