NFL week1

 NFLの2017シーズンが始まった。開幕試合から波乱に富んだ展開が多く、FiveThirtyEightのELOランキングではさっそくトップが入れ替わっている"https://projects.fivethirtyeight.com/2017-nfl-predictions/"。AFC最強と言われていたPatriotsと、NFCで最も評価が高かったSeahawksがそれぞれ敗北したあたり、面白いシーズンを期待するファンにとってはいい展開だろう。
 曲がるが折れないディフェンスと言われていたPatriotsだが、開幕戦は曲がりまくり折れまくり。BelichickがHCになって以来、42失点と537喪失ヤードはいずれも最多(含むプレーオフ)だ。そりゃコーチも「Bad defense」"https://www.cbssports.com/nfl/news/chiefs-torch-patriots-defense-in-historical-fashion-and-heres-just-how-ugly-it-was/"と言うしかない。ただし今週の最多失点はPatriotsではなくColtsだったので、そちらのファンの方がつらいかもしれない。
 とはいえディフェンスは水物。シーズン単位で見ても決して安定するものではないだけに、1試合でどうこう言うのは控えておきたい。むしろオフェンスの方が安定度は高いため、不安を感じるならそちら。といってもやはりたったの1試合。現時点で評価するのはまだ早い。以前にも書いた"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/55165526.html"が、とりあえず4試合は見てそのうえで今シーズンの状況を占うようにするべきだろう。
 その前提で、とりあえず1試合目のパス成績だけ見るのなら、なかなか興味深い結果になった。何しろANY/AでトップにいるのがBradfordで、以下Alex Smith、Goffが並んでいるのだ。一方、Roethlisbergerは12位、Bradyは14位、Riversは16位でRodgersは17位と、実績ある面々が真ん中あたりに集中。若手の期待株だったCousinsは23位、Daltonに至っては31位に沈み、ベテランのPalmerは26位だ。
 一方で新人のKizer(22位)、Watson(28位)や、元から期待薄と思われていたHoyer(25位)、McCown(27位)、Tom Savage(29位)あたりは順当。逆にRyan(4位)やCarr(5位)、Brees(6位)などは期待通りと言ってよさそうだ。とはいえ本当に彼らの成績がこの水準通りに収まるかどうかはまだ様子を見なければならないところである。
 第2週に向けてすでにColtsのLuckの欠場が決まっており"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000843208/article/"、次の試合にTolzienとBrissettのどちらを先発させるかでもめている模様。Texansは早々にSavageをあきらめてWatsonを先発にする方針だ"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000844164/article/"。ハリケーンのために第1週が先送りになってしまったDolphinsではCutlerが先発するかどうかが注目点か。

 こちら"http://karapaia.com/archives/52245679.html"に面白い話が載っている。勝者は実力を過大評価されがちだという指摘(元論文はこちら"http://www.pnas.org/content/109/24/9331.abstract")で、個人的には全く同感。これはNFLでも言えることだろう。実力はトップクラスとは言いがたいチームが、たまたまプレイオフで運に恵まれて勝ち上がると評価自体も跳ね上がる、というケースは過去に何度もあった。
 以前、Dynastyと呼ばれるチームが10年間にどのくらいの勝率を上げていたかを調べたことがあった"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56224062.html"が、しばしばDynastyでないチームの方が勝率が高いという事例が存在している。母数の大きなトータルの勝率(より実力に近い)と、プレイオフでの運に左右されることが多い優勝回数とは必ずしも一致しないわけで、勝者が本当に「最もスキルに長けた」チームであるとは限らないことを示している。
 最近はPatriotsが勝率でも優勝回数でもトップにいるため、他チームがそれをまねすることに問題はない。だが今後もそうであるという保証はない。だから次のDynastyが生まれた時には、それが実力によるものか、それとも幸運を含めたものなのかを見定めたうえで模倣する必要があるだろう。問題は、そうやって最高のチームを作ったとしても常に優勝できるわけではない点にある。やり方は間違っていなくても結果が出なければ評価が下がってしまうのは、世の常とはいえ悩ましい話だ。
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