QB成績

 Cutlerが引退を決めたそうだ"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000806746/article"。正直、一部チームの先発QB("http://www.nfl.com/player/ryantannehill/2532956/profile"とか"http://www.nfl.com/player/blakebortles/2543477/profile")よりは彼の方がよほどマシだと思うんだが、長年にわたる平凡な成績の積み重ねのせいでみんなうんざりしているのかもしれない。
 彼の引退に伴い、2006年ドラフト組の先発QBが姿を消すことになる。もちろんClemensやWhitehurstなど、控えQBとしてプレイを続けている連中はいるが、彼らがこれから先発になることはほぼないだろう。既にほぼ終了している07年ドラフト組に続いて、この06年組のキャリアもほぼ終焉が見えてきたわけだ。花の04年組、Rodgersのいる05年組がまだまだ頑張っているのに比べ、どちらかと言えば残念なキャリアになってしまったようだ。
 もう1人、先発経験があり、過去の成績がリーグ平均並みでありながら、なお就職先が決まっていないのがKaepernick"http://www.nfl.com/player/colinkaepernick/2495186/profile"。ただこちらは成績横ばいのCutlerに比べ、成績が右肩下がりになっているのが気になるところ。Cutlerより若いところはプラスだが、Cutlerより高い評価を得られるかどうかは微妙。Cutlerですら仕事にありつけなかったところを見るに、Kaepernickもしばらく無職になってしまいそうに思える。

 First downを使ってQBの能力を図る方法がこちら"http://www.thegridfe.com/2017/04/11/passing-first-downs-season/"で紹介されている。筆者によればQBのpassing 1D%は他のシンプルなパス関連スタッツと比べても「ひずみが少ない」手法であり、簡単な識別検査に利用できるものだそうだ。
 これはこれで1つの考えだと思うし、別に大きな異論があるわけでもない。ただ気になるのが、ANY/AやDVOAでも同じなんだが、このpassin 1d%もまた「1プレイ当たり」の指標である点だ。つまりプレイの効率性に重点を置いたものであり、プレイの「量」は問題にしていない。
 これはQBの成績だけでなく、例えば獲得ヤードといった指標についても見られる傾向である。量よりも質が重要というのは、NFL関連のスタッツを見るうえでは今や当然の前提のようになっている。だがSuper Bowl LIについての感想"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56220312.html"を記した際にも述べたが、NFLでも時に「量が質を凌駕する」ケースがある。
 特に長期にわたるデータを見る場合には、その傾向が出てくる。それこそFirst downのデータについても同じ。2002-16シーズンの累計First down数とFirst down率についてそれぞれチームの勝率との相関係数を調べると、前者は0.824に、後者は0.819になり、わずかながら量の方が質より高い相関性を示す。ディフェンスで同じものを調べるとさらに差は広がり、前者が-0.399に対して後者は-0.263となる。
 またチームの累計First down数と相関が高いのはパスFirst down数(0.898)で、ランFirst down(0.470)やペナルティFirst down(0.648)よりも明らかに重要だ。となるとQBの能力を見るためには1D%ではなくもっと単純にFirst down数を見るというやり方もありそうに思える。
 もちろん話はそう簡単にいかないところもある。特に対象期間が短い場合はそうだ。16シーズンだけに限ってQBのFirst down数を並べてみると、例えば5位にPalmer(ANY/Aのランキングだと20位)、7位にWinston(同21位)、そして9位にBortles(同26位)が入ってきてしまう。チーム単位で見ても7勝9敗のNew Orleansが2位に、6勝10敗のCarolinaが8位に入ってくる一方、10勝5敗1分のSeattleが27位にとどまるといったケースが生じている。
 NFLでは毎年どのチームが優勝するかを決めているのであり、その意味では1シーズン当たりの数値こそが最も重要になる。量のデータが質のデータより軽視される傾向が強いのは、そうした現実が背景にあるからだ。15年にわたるデータの積み重ねで優勝が決まるなら"https://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/56166152.html"量も大切だが、そうでない以上、基本はどうしても質重視にならざるを得ない。
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