もっと問題が大きいのは彼らの対戦相手だったNew York Giants。スターターを見てもどこにもQBがいない。代わりにSingle-wing formationならではのBB(Blockingback)というポジションが登場してくるのだが、これをQBと見なすのは難しいだろう。それに最も多くパスを投げているのはTB(Tailback)のNewmanである。
現代のNFLでチームの勝敗に最も影響を及ぼすポジションがQBであるのは間違いない。だが一方、QBだけで勝敗が決まるわけでもないし、勝敗の成績がQBの能力を示すとも限らない。また先発QBに勝敗の成績がつけられるというのも、果たして実態を反映しているのかは微妙だ。むしろパス回数の多いQBにこそ勝ち負けの成績をつける方が公正だと言うこともできる。
もちろん両者が連動していたシーズンも多々存在したことは間違いない。でもQBを比較する場合、勝敗に基づく議論をするのはできるだけ後回しにした方がいいと思う。まずはそのポジションに求められる役割をどこまで果たしたかを見極めたその後で、チーム全体の勝敗への影響を考えていく方が望ましいのではないか。
要するに、Osweilerを評価するなら13勝8敗という成績を見るのではなく、リーグ平均が6ヤードを超えているANY/Aで4.9ヤードしか記録していない点を見るべきだ、という話。彼がHoustonからドラフト2巡をつけて厄介払いされたのも、別段不思議なことではない。
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