マッチロックについての心覚えをいくつか。まずは欧州で一般的に使用されたマッチロックであるシアロックのメカニズムとそれを描いたアニメーション。
次に日本で一般的だったスナップ式マッチロックのアニメーション。
戦国時代に一般的だった平からくりと呼ばれる仕組みだが、毛抜き金と呼ばれるばねの力がシアロックとは逆に火挟みを火蓋へ押し下げるように働いていることが分かる。それを止めているのは穴(蟹の目と呼ばれているらしい)から出ている盗人金と呼ばれる部品で、引き金を引くとこの部品が引っ込み、支えがなくなった火挟みは毛抜き金の力で落ちるようになっている。
欧州でスナップ式マッチロックが好まれなかったのは、火縄が火皿に勢いよく押し付けられる際に火が消えてしまうリスクがあったためだという。一方、日本では引き金の軽さや、引き金を引いてから点火するまでのタイミングが短いことなどから、狙撃に向いているという理由でスナップ式が好まれたのだとか。欧州でも射撃競技用や狩猟用にはスナップ式が引き続き使われたそうで、散兵使用中心の日本と、戦列歩兵で使われるようになった欧州との違いが出ているのかもしれない。
ついでにホイールロックとフリントロックのアニメーションも。
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