試合数が増えてきたこともあり、個人成績も次第に見えてきた。そこで今回は特に若手QBたちの成績をまとめてみる。豊作だった2012年ドラフト組が全員5年目に入ってもはや若手と言えなくなった現在、果たして若いQBたちの状況はどうなっているのか。左から名前、ANY、ドロップバック数、ANY/Aだ。まずは2016年組。
Dak Prescott 3160 376 8.40
Carson Wentz 2483 478 5.19
Cody Kessler 1270 211 6.02
Paxton Lynch 450 92 4.89
Jared Goff 374 103 3.63
Jacoby Brissett 354 61 5.80
Trevone Boykin 78 12 6.50
Kevin Hogan 4 28 0.14
Tanner McEvoy 43 1 43.00
Jonathan Williams 0 1 0.00
何と言っても目立つのはPrescottだ。新人でこれだけリーグ平均より高い成績を残しているのは1983シーズンのDan Marinoくらいしかいないわけで、これは将来楽しみ。Peyton引退の翌年にこういう選手が出てきたのは、何とも象徴的と言える。もっともMarinoの次にルーキー年にいい成績を残したのがRobert Griffinであるという懸念材料も存在する。
彼を除けばいかにも新人らしい成績が並んでいる。全体1位指名のGoffはシーズン後半まで先発の座を奪うことができず、その数字も現時点では冴えない。2位指名のWentzはシーズン序盤こそ目立っていたものの、結局はリーグ平均以下まで成績が落ちている。もう1人の1巡指名であるLynchもまたほとんどプレイしていないし、2巡のHackenbergに至ってはプレイすらさせてもらえていない。
Prescottより上位指名で一番まともなのはKesslerだろう。チーム成績こそ残念極まりないが、個人成績は新人であることまで踏まえるなら十分に合格点。もちろん今の時点ではどの選手もプレイ数が不十分なので軽々に判断はできないものの、期待度はそれなりだと言えそう。
次は2015年組。
Marcus Mariota 3009 396 7.60
Jameis Winston 2933 460 6.38
Trevor Siemian 2245 349 6.43
Bryce Petty 214 61 3.51
Brett Hundley -28 7 -4.00
まずはMariotaが順調に成長し、チーム成績もかなり良くなっている。Winstonはリーグ平均並みの成績にとどまっているが2年目であることを考えれば特に文句を言うような成績でもないだろう。Siemianも思った以上に頑張っていると言える。人数は少ないものの、プレイしている連中だけに絞れば2年目とは思えないほどいい成績だ。
次は2014年組。
Derek Carr 3580 470 7.62
Blake Bortles 2521 507 4.97
Jimmy Garoppolo 561 63 8.90
MVP候補とも言われるCarrの成長ぶりは見事だ。実際、1年目を見たときはここまで良くなるとは思わなかった。やはりQBの実力を見極めるのに1年では難しいのだろう。一方、Bortlesは完全に置いて行かれた格好。Gabbertに続いて再び外れを引いた格好のJacksonvilleだが、次はどうするつもりだろうか。
最後に2013年組。
Matt Barkley 451 89 5.07
Landry Jones 256 49 5.22
Mike Glennon 95 11 8.64
Geno Smith 82 17 4.82
EJ Manuel 43 6 7.17
Matt McGloin 0 1 0.00
ドラフト時点からいいQBがいないと言われていた年次だが、4年目になってその状況は一段と明確になっている。HoyerとCutlerの怪我でようやく先発の機会が巡ってきたBarkleyが最もプレイ回数が多いというところであとはお察し。まだ若手と呼ばれる時点でこの状況なのだから、今後よほどのことがない限り彼らはこのままフェードアウトしていくのだろう。
続いてPeyton世代のまとめ11回目。2008年初プレイ組は、前回紹介したものに比べればましである。
matt ryan +0.51 15
joe flacco -0.09 33
chad henne -0.90 56
今シーズン絶好調のRyanがこの年次ではトップに来る。今シーズンが終われば成績はもっと上向くと思われるが、キャリア全体では超一流クラスに少し及ばない程度の選手だ。Flaccoはリングは手に入れているものの成績は凡庸。Henneは先発をクビになっても仕方ないレベルの数字である。全体的にさして特徴のない普通の年次と言えるだろう。
コメント