NFL week11

 今シーズンのAtlantaは、かなりのペースで得点と失点の両方を積み上げている。10試合が終わった時点で総得点は320点、総失点は283点でその合計は603点だ。これはPro-Football-Reference"http://www.pro-football-reference.com"でデータを遡ることができる1940年以降ではトップ5に入る数値となる。
 歴代最多は2000シーズンのSt.Louisで、10試合目までの総得点は392、総失点は303。Greatest Show on Turfと呼ばれた爆発的なオフェンス力で有名だったチームだが、同時にこの年はディフェンスの崩壊ぶりも目立っており、シーズン中7試合で30失点以上、第8週のKansas City戦では1年前まで同じチームにいたTrent Green率いるKCオフェンスに実に54点も取られている。シーズントータルの471失点はもちろんリーグ最多だ。
 2位はずっと遡った1950シーズンのLos Angeles Ramsで、総得点は歴代最多の401、総失点は271。Van BrocklinとWaterfieldという2人の殿堂入りQBを抱えていた伝説的なチームで、全12試合のうち6試合で40得点以上を取った。第6週のBaltimore Colts戦では70点、続く第7週のDetroit Lions戦では65点と2週連続でとんでもない数字を残している。
 3位になっているのは割と最近、2013シーズンのDenverだ。総得点は398、総失点255。Peyton Manningの晩年で最も絶好調だった年であり、13試合で30点以上とコンスタントに点を取りまくったことで知られている。ただ前半と後半を比較すると明らかにペースダウンしており、30点未満だった3試合はすべてシーズン後半。そしてプレイオフになると一度も30点以上取ることはできなかった。
 4位はこれまた1950シーズンのチームで、今は亡きNew York Yanksが総得点308、総失点302で顔を出した。第3週のDetroit Lions戦、第4週のGreen Bay Packers戦で立て続けに44点ずつ取ったのが効いているが、一方で第2週と第10週のLos Angeles Rams戦ではそれぞれ40点以上を失点しているなど、オフェンスディフェンスどちらも不安定だったようだ。最終成績は7勝5敗でプレイオフには出られなかった。
 以上の4チームはいずれもチャンピオンにはなっていない。6位以下のチームにも同じ傾向は存在しており、14位になった2009シーズンのNew Orleans(総得点369、総失点204)になってようやくチャンピオンチームが出てくる格好。得失点の合計が多いチームは一般にオフェンスが強力な一方でディフェンスが弱く、勝ちきるうえではそこが弱点になっているのかもしれない。
 ちなみに得失点差でランキングすると1位になる1942シーズンのChicago Bears、2位の2007シーズンNew Englandこそ最後のゲームで負けてチャンピオンになり損ねているが、3位の1941 Bears、4位の1962 Green Bay Packers、5位の1948 Philadelphia Eaglesはいずれも優勝している。勝つためにはやはりオフェンスだけでなくディフェンスも大切だ。その意味で今年のAtlantaはちと苦しい状況にあると見るべきかもしれない。

 続いてPeyton世代のまとめ9回目。今回はこれまた数は多い2006年初プレイ組。

tony romo +1.23 05
jay cutler +0.06 27
jason campbell -0.21 39
vince young -0.42 43
tarvaris jackson -0.63 49
derek anderson -0.64 50

 数は多いが残念な流れに巻き込まれている年次である。エリートと言えるのはRomoくらいだが、その彼も怪我のせいで今年はプレイする機会がなく、新人Prescottに完全に先発を奪われている。Cutlerはこれまでも平凡だったが、今年はそこからさらに低下。それ以下の4人はいずれも平均以下で、プロとしての役割は終わったと言われても仕方ない選手ばかりだ。まあ6人がドロップバック数1000を超えただけでも立派というべきか。
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