スマホアプリ

 こちらの問題"http://www.shogi.or.jp/news/2016/10/29_13.html"が一部で関心を集めている。将棋ソフトを用いた不正が行われているのではとの疑惑から対象の棋士に出場停止処分が下されたという話"http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1610/13/news125.html"だ。その棋士自身は疑いを否定しており、処分を下した連盟側も十分な説明をしていないということで、色々と議論がわき上がっている。
 個人的には不正の有無や連盟の対応の妥当性といった問題に興味はない。連盟自身やファン、スポンサーにとっては重要事だと思うが、そのいずれにも当てはまらない立場から見れば、しょせん対岸の火事だ。それよりも興味深いのは、いつの間にかスマホの将棋ソフトがプロにすら勝てるレベルになっていたことだろう。ツイッターを見るとまだ「スマホアプリ程度」と言っている人が散見されるが、どうやらそんなレベルではないようだ。
 ほんの2年半前にスマホでの将棋ソフト使用に言及したこと"http://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/54599737.html"がある。そこで紹介した開発者のblog"http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20140330"では「1手30秒などの早指しでは数年後だとスマフォでもプロ棋士といい勝負できる可能性は十分にある」と書いていた。その同じ開発者が、直近"http://yaneuraou.yaneu.com/2016/09/29/"ではスマホ向けのチューニング不要で「人類の99.99%ぐらいの人は勝負にもなりません」「スマホの将棋ソフトですら相手としては強すぎる」と言っている。
 さらにこちら"http://anond.hatelabo.jp/20161013023515"に至っては、「2016年7月におけるスマホ将棋アプリの棋力は(中略)トップ棋士の棋力をすでに上回っているという有力な推測がある」と述べているほどだ。こちら"http://mindhack2ch.com/articles/89000.html"では古いパソコンソフトと最新のスマホソフトで対戦させたらスマホが圧勝したという話が紹介されているようで、今や「プロ平均は大きく超えた強さ」に達しているという。
 これ"http://i2chmeijin.blog.fc2.com/blog-entry-4559.html"を見ると、最近のソフトは読み筋だけでなく疑問手や悪手まで表示してくれる機能を持っているようだ。そりゃここまで来ると勝負の相手というよりは教えを請う相手という位置づけで見た方がいいだろう。以前、あるバックギャモンのフリーソフトで少し遊んでみたら、どのような手が最良かを自動的に表示する機能があって驚いたことがある。将棋もそれと同じ世界に突入しているのだろう。
 10年はかかると言われていた囲碁の世界におけるAlphaGoの世界トッププロ相手の勝利"http://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/55790684.html"、そして今回の将棋スマホソフトの発達。コンピューターの世界における進化の速さがこちらの想像を上回ることはしばしばあるが、今回もまたそれが起きていたわけだ。あきれるやら感心するやら、とにかく凄い世の中になったもんだ。
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