NFL week3

 昨シーズン終了後に、新しいルール変更について言及した"http://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/55803836.html"。タッチバック後のプレイ開始地点を進めることで、果たしてリーグが期待するような「リターンを減らす」効果が期待できるかどうか、という問題についてだ。多くの報道はむしろ増えると予想していたが、現状その予想は的中している。
 2015シーズンの第3週までの実績を見ると、キックオフ483回に対してタッチバックは330回、その割合は68.3%に達していた。一方今シーズンは現時点で使えるデータを見る限り、キックオフ490回に対してタッチバックは302回、比率は61.6%となっており、はっきりタッチバックが減っている。つまりリターンはむしろ増えているのだ。
 リターンさせるようにキッカーが蹴っていることが、この数字をもたらす一因になっているのは否定できない。昨シーズンの同時期、キックオフの平均距離は65.1ヤードだったが、今シーズンはこの数字が64.2ヤードに低下している。キックオフ地点はほぼ35ヤードが多く、そこから65ヤード蹴ればタッチバックになるが64ヤードだとエンドゾーン手前までしか飛ばない計算。流石はプロのキッカー、微妙な飛距離をある程度コントロールしている様子が窺える。
 一方、昨シーズンは22ヤード付近にあったキックオフ後の攻撃開始地点は、今年は26ヤードまで進んでいる。リターンチームにとっては状況が有利になったわけだ。だがリターンの増加は怪我のリスク増大も意味している。怪我への批判が増えている現状では決して望ましい数字ではないはずだが、現時点でリーグは今シーズン中にルールを見直すつもりはなさそう"http://qctimes.com/sports/football/article_a4afc9be-eacb-5ed7-9c3a-13210b33aaec.html"。ただしこの傾向が変わらないとしたら、来シーズンまでこのルールを続けるのは困難だろう。

 もう一つ、Peyton Manningの引退に合わせてPeyton世代のQBについてデータをまとめてみた。対象は彼がデビューした1998年以降に初のドロップバック(db、パス試投+サック)を記録し、キャリア全体でdb数が1000以上に達しているQBたちだ。今シーズンはまだ始まったばかりなので、2015シーズンまでの累計とする。対象となるのは64人だ。
 以下では全64QBの成績を年次別に見てみたい。今回はまず1998シーズンに初プレイをした選手を紹介する。1000db以上を記録したのは以下の5人。左から名前、RANY/A、そして全64QBのうちの順位だ。

peyton manning +1.62 01
kurt warner  +1.29 05
brian griese  +0.02 30
charlie batch -0.15 34
damon huard  -0.42 42

 PeytonとWarnerというRANY/Aで5本の指に入り、リングとMVP両方を手に入れたことがある2人のQBがいるうえに、4人目のBatchまではリーグ平均とあまり変わらない水準以上をキープしている。Huardを除けばなかなかの陣容と言えるだろう。Peyton以降の世代に限れば3番目くらいに充実した年次である。
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