こうした事例に最も近いものを日本で探すのなら、おそらく馬印"
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%AC%E5%8D%B0"になるだろう。wikipediaにも書かれているように、戦国時代には旗の形にとどまらず様々な意匠のものが馬印として使われていた。ただし、古代ローマやナポレオン戦争時代のstandardを「馬印」と翻訳していいのかどうかは微妙。日本の場合は個別の武将を示す印として使われているが、ナポレオン時代には連隊ごとに与えられたものであるといった違いもある。
とりあえず、現時点でナポレオン戦争期のstandardは軍旗と翻訳している。ただし、日本で「旗」と言えば布の部分を指すものと認識されることが多く、竿だけのものまで「軍旗」と呼ぶのは難しい。さらに竿の先端に旗以外のものが付属しているようなケースになると、余計に翻訳に困る。どうしたものやら。
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コメント
No title
鷲の彫像が付いたものは、”鷲旗”でどうでしょうか?
アクイラのwikiには、ローマ軍団 銀鷲旗とありますし。最も、アクイラは、銀製だけでなく、銅や金もあったとの事です。
ローマ軍団のアクイラは、布製の旗ではなくても、シンボルとしての意味は旗と同じですので、鷲旗で間違いではないと思います。
また、ローマ軍団のシグヌムも、中隊番号を表示(円形ディスクの数)しているとの事ですので、中隊旗と呼んでも良いような・・・。
2016/09/03 URL 編集
No title
問題は単に「鷲旗」と書いた時に、読んだ人がオーストリアの軍旗のように布に鷲を描いた旗をイメージしてしまうのではないかというところにあります。ローマ時代に詳しい人なら大丈夫でしょうが、おそらくそういう人は少数派でしょうし。
またeagleの翻訳ならいいんですが、そうでないstandardはどう呼ぶべきかという問題も残ります。困ったもんです。
2016/09/04 URL 編集
No title
軍旗と訳して、注を付けた方が良さそうです。
2016/09/04 URL 編集
No title
2016/09/05 URL 編集
No title
>日本で「旗」と言えば布の部分を指すものと認識されることが多く、竿だけのものまで「軍旗」と呼ぶのは難しい。
このStandardというものについての誤解が、旧軍で『房だけになった軍旗をいつまでも大切に持ち続ける(むしろその方が価値がある)』という事態を生み出した、なんてことはないですかね(^^;;
2016/09/19 URL 編集
No title
上の辞書にあるflagの項目(p662)を見ると、flagの種類を紹介するところでpennon、bannerなどと並んでstandardも紹介されています。英語のstandardという言葉自体、実はけっこうflagと混同されているのかもしれません。
2016/09/20 URL 編集