米大統領選予備選はスーパーチューズデー前の4州での争いが終わった。民主・共和両党とも現時点で本命が3勝。特に直近の勝利は本命に勢いをつけるような恰好となっており、この流れがスーパーチューズデーでも続けば本選での組み合わせもかなりはっきり見えてくるかもしれない。
もう1つ、反トランプ派が失ったものがある。時間だ。結局彼らは2月の1ヶ月間を、互いの足の引っ張り合いで潰してしまった。乱立していた候補者はかなり減ったとはいえ、いまだに5人残っている。スーパーチューズデーまでに力を合わせて巻き返しに出るだけの時間はもう残っていない。そしてカーソンやケーシックはともかく、ルビオとクルーズはスーパーチューズデーを過ぎてもなお戦い続ける可能性は十分にある。バラバラ状態がさらに長引くわけだ。
スーパーチューズデーで投票が行われる州のうち、9州ではトランプが複数世論調査の平均で支持率トップ。クルーズがテキサスとアーカンソーで優位に立っているが、ルビオはトップと言える州がない(単独の世論調査ならミネソタで首位になったことはある)。現時点ではむしろトランプの勢いが増す可能性が高いと考えてもいいだろう。
ここまではまだ五分ではないもののじわじわとクリントンを追い上げていたサンダースだったが、サウスカロライナでは実に47.5%ポイント差の敗北。五分にするために必要な20%ポイント差に比べ27.5%ポイントも負けてしまった。そしてスーパーチューズデーに投票が行われる各州を見ても状況は同じ。世論調査のある州を見ると、そのすべてにおいてサンダースは必要な票に及ばない支持しか得られていない。要するに現状で彼が勝てる要素は見当たらないのだ。
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