NFL week15

 NFLは残り2週。既に半数に当たる6チームがプレイオフ出場を決めており、FiveThirtyEightによれば残りのうち5つの席については9割以上の確率でチームが決まりつつある"http://projects.fivethirtyeight.com/2015-nfl-predictions/"。New York Timesのプレイオフシミュレーター"http://www.nytimes.com/interactive/2015/upshot/2015-nfl-playoff-simulator.html"でも状況はほぼ同じ。NFC東を除き、どこが出てくるかはほぼ見えてきた。
 こうなるとむしろ最終週にどれだけのチームが主力を休ませられるかを考えてみる方が面白いかもしれない。こちら"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000606242/article"を参考にすると、最大で9チームが「主力お休みモード」になる可能性を抱えている。
 まずAFC。New Englandは来週勝てばシード1位確定。さらにCincinnatiが勝てば2位が確定し、Houstonが勝ってIndianapolisが引き分け以下なら彼らも4位が確定する。DenverはKansas Cityとの地区優勝争いがあり、彼らの成績次第でPittsburghのシード順位も変わる可能性があるため、この3チームはまだ最終週に本気を出す必要があるだろう。もちろんJetsが絡んでくる確率も残っている。
 NFCはもっと凄い。Carolinaは勝てば1位確定、さらにArizonaが勝てば2位確定、Green Bayが勝ってMinnesotaが引き分け以下ならこちらも3位が確定し、Washingtonが勝てば4位が決まる。さらにSeattleはMinnesotaとの直接対決で勝っているので、Minnesota敗北のSeattle勝利ならSeattleの5位が決まり、またMinnesotaの6位も決まる。最終週を待たずに全チームのシード順位まで確定してしまうわけだ。
 逆に言えばシーズンが事実上終わったチームのファンが「ドラフト待機モード」「コーチ馘首期待モード」に突入する時期がそれだけ早まることも意味している。Football Outsiders"http://www.footballoutsiders.com/stats/playoffodds"によると、現時点でドラフト全体1位を取る確率が高いのはTennessee(51.1%)とCleveland(46.1%)。トップ3に入る可能性としてはBaltimore(57.0%)やSan Diego(35.3%)も高い。カレッジの選手をチェックする季節がやってきた、という感じか。

 「宝の持ち腐れ」。優れたQBを抱えていたにもかかわらず優勝できなかったチームはそのように言われかねないのだが、ではどのチームが最も「宝の持ち腐れ度合い」が高かったのか。サックの記録がある1969シーズン以降にデビューしたQBを対象に2014シーズンまでのRANY/A"http://www.footballperspective.com/career-ranya-rankings/"で並べてみると、1位は当然ながらあの殿堂入り選手になる。

Dan Marino +1.42 (Miami Dolphins)

 これだけ見るとDon Shulaを名将だなどと呼べなくなってしまいそう。実際にはShulaはMarino以前に複数回Super Bowlを制しているので名将なのは間違いないが、Marino以降ここまで優勝と縁遠くなってしまったのは何というべきか。続いて2位はこの選手。

Tony Romo +1.31 (Dallas Cowboys)

 意外に思う人もいるかもしれないが2014シーズンまでの記録を踏まえるなら彼が2位だ。ただし彼はまだ現役なので今後の成績で順位が変わる可能性はある。3位に入る次の選手はもうキャリアを終えているので、宝の持ち腐れ度合いも定まっている。

Dan Fouts +1.25 (San Diego Chargers)

 これだけ立派なパス成績を残したのに勝敗が86勝84敗1分にとどまっているところが何よりも驚きである。よほどQB以外のポジションがダメ過ぎだったんだろう。4位は再び現役選手。

Philip Rivers +1.18 (San Diego Chargers)

 Chargers再び。こりゃSan Diegoのファンは怒っていい。おまけにチームはLAに逃げ出そうっていうんだから、まさに踏んだり蹴ったりだ。続いて5位は引退選手。だが殿堂入りではない。

Ken Anderson +1.11 (Cincinnati Bengals)

 RANY/Aで1ヤード以上のプラスを記録していながら優勝していないのは現時点でこの5選手だけだ。うち現役の2人はこの後で成績が低下もしくは優勝する可能性があるため、本当に宝の持ち腐れであることが確定しているのは残る3人が所属していたチームと言っていいだろう。なぜかAFCのチームばかりである。
 逆にRANY/Aが1ヤード以上のプラスで優勝したことのある選手は以下の通り。

Aaron Rodgers +1.91
Peyton Manning +1.74
Steve Young +1.69
Roger Staubach +1.67
Joe Montana +1.55
Tom Brady +1.33
Kurt Warner +1.29
Drew Brees +1.17

 現役を除くと4人となり、残念だった3人と比べてもさして多くない。これだけ有能なQBがいてもなかなか優勝できない理由はなぜか。おそらくチーム数が多いからだ。QBのキャリアはいい選手であっても15年かそこいらだろう。一方、チーム数は1970年当時でも26チーム、今では32チームもある。全チームの戦力が均衡しているなら優勝確率は32分の1しかなく、15年プレイしても優勝できずに終わる確率が62%もある。
 チームの戦力がリーグ平均の倍とかなりの水準に達しており、優勝確率が16分の1というチームであっても、15年で優勝できない確率は38%だ。チーム力を倍に引き上げる有能なQBが10人いたとして、そのうち4人ほどは結局優勝できずに終わってしまう計算。そう考えると優勝できなかった有能QBがいること自体は別に不思議ではない。
 有能なQBが優勝への最も近道であることは間違いない。21世紀に入って14回の優勝のうち、キャリアRANY/AがマイナスのQBがリングを手に入れた事例はJoe FlaccoのBaltimoreしかない。残る選手は全員プラスを記録しているし、1ヤード以上のプラスを記録したQBだけで半分の7回を占めている。だが優秀なQBを抱えていても確率的不運に見舞われる可能性は残っている。実力とツキ、両方がなければ競争には勝てないってことか。
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