Arizonaがこれまで思われていたよりも高い評価に値するチームであることは確かだろう。少なくともプレイオフ争いに参加できるだけのチームである点は否定できない。だがリーグでもトップのチームと言われると、個人的には違和感を覚える。理由は簡単で、対戦相手が弱すぎるためだ。
今シーズンの3試合でArizonaが戦ったのはNew Orleans(0-3)、Chicago(0-3)、そしてSan Francisco(1-2)だ。対戦相手の合計成績は1-8と大幅負け越し。3連勝した全7チームのうち彼らと同じ程度に対戦相手が弱かったのはDenver(相手成績1-8)だけで、後は少なくとも2-7以上の相手と戦っている。Arizonaはスケジュールのおかげでゲタを履いているのが実情だろう。
それをわかりやすく示しているのがPro-Football-Referenceの算出しているSRSだ"
http://www.pro-football-reference.com/years/2015/"。この指標はまだ3試合時点では極端な数字が出てきやすいものだが、それでもArizonaの数値が+12.7でNFCの中でも5番手に過ぎない点は注意すべきだろう。スケジュール強度が-13.0とリーグで2番目に緩い(最も楽なのはMinnesotaの-14.0)ことが理由。逆に厳しいスケジュールを3連勝で乗り切ったAtlantaはリーグ最高のSRSを出しており、FiveThirtyEightもAtlantaに注目した記事"
http://fivethirtyeight.com/datalab/the-falcons-might-be-for-real/"を書いている。
Palmerの成績もしかり。彼の直近の16勝2敗についても、うちプレイオフ出場チームと対戦したのは5試合のみで、しかもその大半は2013シーズンの話だ。最近はそもそも強いチームとほとんど当たっていないことになる。おそらくArizonaが本物かどうかはシーズン後半まで分からないだろう。この時期になれば彼らはSeattleとの2試合の他にCincinnatiやGreen Bayとの対戦も行う。これらのチームとの試合を見たうえで、その実力を判断する方が安全だろう。
コメント