NFL week3

 Arizonaの評価が急上昇している。それもスタッツ系サイトで。Football OutsidersはDVOAランキングで2週連続のトップに据えた"http://www.footballoutsiders.com/dvoa-ratings/2015/week-3-dvoa-ratings"し、ESPNのFPIランキングでもArizonaがトップに躍り出た"http://espn.go.com/blog/statsinfo/post/_/id/109868"。Football Perspectiveはこの記事"http://www.footballperspective.com/arizona-has-outscored-its-opponents-by-77-points-through-3-games/"とこの記事"http://www.footballperspective.com/week-3-2015-game-scripts-cardinals-headline-week-of-blowouts/"でArizonaに焦点を当てている。
 Arizonaの評価が高くなっているのは、PalmerがQBをやっている時の勝率が非常に高い"http://www.nytimes.com/2015/09/23/sports/football/when-carson-palmer-is-healthy-cardinals-are-a-different-team.html"ためだ。2013シーズンの第8週以降、彼がスターターとなった際のArizonaの成績は16勝2敗と圧倒的。加えて今シーズンは3試合で相手に77点差をつけるなど、内容的にも圧倒している。一般的なランキングでトップに上がることの多いNew Englandの得失点差(+49)よりも大きいくらいだ。

 Arizonaがこれまで思われていたよりも高い評価に値するチームであることは確かだろう。少なくともプレイオフ争いに参加できるだけのチームである点は否定できない。だがリーグでもトップのチームと言われると、個人的には違和感を覚える。理由は簡単で、対戦相手が弱すぎるためだ。
 今シーズンの3試合でArizonaが戦ったのはNew Orleans(0-3)、Chicago(0-3)、そしてSan Francisco(1-2)だ。対戦相手の合計成績は1-8と大幅負け越し。3連勝した全7チームのうち彼らと同じ程度に対戦相手が弱かったのはDenver(相手成績1-8)だけで、後は少なくとも2-7以上の相手と戦っている。Arizonaはスケジュールのおかげでゲタを履いているのが実情だろう。
 それをわかりやすく示しているのがPro-Football-Referenceの算出しているSRSだ"http://www.pro-football-reference.com/years/2015/"。この指標はまだ3試合時点では極端な数字が出てきやすいものだが、それでもArizonaの数値が+12.7でNFCの中でも5番手に過ぎない点は注意すべきだろう。スケジュール強度が-13.0とリーグで2番目に緩い(最も楽なのはMinnesotaの-14.0)ことが理由。逆に厳しいスケジュールを3連勝で乗り切ったAtlantaはリーグ最高のSRSを出しており、FiveThirtyEightもAtlantaに注目した記事"http://fivethirtyeight.com/datalab/the-falcons-might-be-for-real/"を書いている。
 Palmerの成績もしかり。彼の直近の16勝2敗についても、うちプレイオフ出場チームと対戦したのは5試合のみで、しかもその大半は2013シーズンの話だ。最近はそもそも強いチームとほとんど当たっていないことになる。おそらくArizonaが本物かどうかはシーズン後半まで分からないだろう。この時期になれば彼らはSeattleとの2試合の他にCincinnatiやGreen Bayとの対戦も行う。これらのチームとの試合を見たうえで、その実力を判断する方が安全だろう。

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