NFL week1

 まだ慌てるような時間ではない。NFLの第1週を終えた時点で、さっそくそういう内容の記事"http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000530468/article/colts-giants-seahawks-in-trouble-marcus-mariota-the-truth"がアップされた。確かに結論に飛びつくのはまだ早い、と言える部分はある。
 たとえばレーティング59.9を記録したPeyton Manning。絶不調だったのは間違いないが、これが彼の衰えを示す証拠だと断言するのはまだ早い。どんな一流QBだって経験する不調に過ぎないかもしれないし、実際昨シーズンのBradyのようにシーズン中盤から持ち直す事例もある。
 あるいは新人QB。確かに初先発となった試合の結果は対照的だったが、だからと行ってMariotaは大当たり、Winstonがbustと決まったわけではない。Mariotaのレーティング158.3は大したものだが、それを言うなら3年前に新人開幕戦で139.9を記録したRobert Griffinという選手だっている。プロ初のパスがpick sixになった例なら、WinstonだけでなくBrett Favreだってそうだ。
 Seattleの敗戦だって、そう気にする必要はあるまい。そもそもSeattle @ St.Louisは、最近4年のうち3回St.Louisが勝っている組み合わせ。Football OutsidersのDVOA予想でもSt.Louisの評価がかなり高かったことは指摘済みだ。NFLは試合数が少ないとはいえ、まだ16試合のうちの1試合であり、あまり気に病む必要はない。

 一方でそろそろ慌てはじめてもいい例もある。たとえば2年目QBたち。昨シーズンのレーティング69.5だったBlake Bortlesは今シーズン開幕戦も54.5と成長の兆しなし。Derek Carrは怪我で退場する前の時点で71.9とこれまた昨シーズン(76.6)と比べて冴えない状況だった。Carrの場合は後から出てきたMcGloinの方が(額面通りに受け取れる数字ではないが)91.1になっているだけに、そろそろ焦ってもよさそうに思える。彼らにとって昨年の「負の遺産」を払拭することは喫緊の課題のはずだ。
 もう一つ、Indianapolis、というよりは彼らをAFC優勝候補筆頭にあげた専門家たちも、少し焦っていいのではないだろうか。いくらアウェイとはいえ、そしてBuffaloは結構強いチームになっているとはいえ、1ドライブでは追いつけない点差をつけられての敗戦はしゃれにならない。彼らが褒めたたえるLuckのこの試合のレーティングは63.6。WinstonやCutlerといった面々よりも下である。
 もともとIndyの成績はリーグ最弱地区にいることでインフレしていた面がある。過去3年間のIndyの成績は33勝15敗の.688とかなり高いが、地区内対戦を除けば17勝14敗の.548まで低下する。この勝率はCarolinaとArizonaの間くらいとなり、決してリーグのエリートとまでは言えないレベルだ。オフシーズンに32歳のRBや34歳のWRを加えることで、彼らの実力がその水準からカンファレンストップクラスまで上昇したと判断するのは、さすがに無理ではないだろうか。
 もちろんIndyのいる地区を考えれば、彼らがプレイオフに出てくるのはほぼ必然だろう。だがその後でプレイオフを勝ち残れるだけの力をつけているかと言われると、明白な証拠はまだないように思える。それを示したのが開幕戦における13点差の敗北だろう。もちろんここから彼らが持ち直して本当に強い結果を出すようになる可能性もあるが、それを裏付ける明確な根拠がない限りIndyの評価についてはもう少し慎重になっていいと思う。

 第1週のオッズ"http://www.footballlocks.com/nfl_lines_week_1.shtml"との比較で言うなら、アップセットになったのはIndianapolis @ BuffaloとSeattle @ St.Louis、Tennessee @ Tampa Bay、そしてMNFの2試合だ。ただしこちら"http://projects.fivethirtyeight.com/2015-nfl-predictions/"ではIndyとMinnesotaの敗戦はアップセットではなくなり、代わりにKansas Cityの勝利がアップセット扱いとなる。16試合のうち4~5試合というのは、割と平凡な結果だろう。
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