新人はベンチに置くべきか

 こちら"http://www.footballoutsiders.com/futures/2015/futures-what-footwork-says-about-winston-hundley-and-mariota"の記事中に「過去15年で最も成功したパッサーは新人の時にベンチにいたか限られた時間しかプレイしなかった」と書かれている。これは事実だろうか。
 せっかくなので「過去15年」より遡り、パスのルールが変わった1978年以降について見てみよう。使うのはFootball PerspectiveがまとめているキャリアRANY/A"http://www.footballperspective.com/career-ranya-rankings/"。1978年以降デビューのQBに絞って優秀な方からトップ30人を選び、そのうち新人年から数多く(基本は全試合の半数以上)先発した選手を調べる。ちなみにNFL以外のプロリーグであっても、大学卒業直後の年に多くの先発を記録していれば対象内だ。結果は以下の通り。

Peyton Manning
Steve Young
Dan Marino
Russell Wilson
Ben Roethlisberger
Doug Williams
Matt Ryan
John Elway
Troy Aikman
Bernie Kosar

 USFLがデビューのSteve Young"http://totalfootballstats.com/PlayerQB.asp?id=4312"を入れても人数はたったの10人、つまり全体の3分の1だ。3分の2の選手(中にはYoung同様にUSFLから始めたJim Kelly"http://totalfootballstats.com/PlayerQB.asp?id=2187"、CFLから始めたJeff Garcia"http://totalfootballstats.com/PlayerQB.asp?id=1374"、1994年にNFLに入ったがプレシーズンでクビになり、翌年からアリーナフットボールに転じたKurt Warner"http://www.arenafootball.com/sports/a-footbl/mtt/kurt_warner_830525.html"も含む)は1年目にほとんど先発していないことになる。
 だが、ここから新人の時に無理に先発させない方が優秀なQBに育ちやすい、という結論を導き出すのは間違い。確かに成績優秀なQBたちの新人先発割合が低いのは否定できないのだが、それは単に「プロのQBは新人時点で先発しない例が多い」という全体的傾向を反映しているだけかもしれないからだ。ここはきちんと対象群を使って調べておくべきだろう。という訳で今度は逆に成績下位から30人のQBを調べてみる。新人時から先発が多かった選手は以下の通り。

Rick Mirer
Kyle Boller
Christian Ponder
David Carr
Joey Harrington
Jack Trudeau
Mark Sanchez
Steve Fuller
Tim Couch
Mike Pagel
Sam Bradford

 11人。成績上位と比べてたった1人しか違わない。優秀なQBたちだけでなく、ダメQBたちの世界でも新人時点から先発定着している事例は少数派なのだ。成功したパッサーの中に新人ベンチ選手が多いのは確かなのだろうが、だからと言って新人のうちはベンチに置いておいた方が成功の確率が高まるとは言えないようだ。
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