ちなみにペナルティの差についてもNew Englandは1試合当たり+0.56の3位と高い位置にあるが、最も高いAtlanta(+1.06)に比べれば大したことはない。一方Yards per Carryの差は-0.11の21位と下位にとどまっており、このチームがオフェンスでもディフェンスにおいてもランにあまり力を入れていないことも分かる。
New Englandのやり方が効果を挙げているのは確かだが、それ以外の方法もある。分かりやすいのがPittsburghで、こちらが最も優れているのはパス効率である。Y/A diffは+1.17と2位のGreen Bay(+0.66)の倍近い数字だし、NY/A diffでもやはりトップにいる。特にディフェンスのNY/Aはリーグでも屈指。そもそも曲がらないディフェンスを基礎において勝利を掴んできた格好だ。
Green Bayはターンオーバーレシオでリーグ2位、NY/A diffでリーグ3位と、両者のバランスを取りながら上位に君臨してきた。IndianapolisはNY/A diffとペナルティの差でいずれも2位に顔を出しており、こちらもバランス型で勝率を高めてきたことが分かる。
一方、Yards per Carryのようなラン関連の成績がいいところは必ずしも勝率が高くない。PhiladelphiaやBaltimoreは6割近い勝率を上げているが、MinnesotaやSan Franciscoは5割未満だ。Indianapolisなどはリーグ最低のラン数字にもかかわらず3分の2以上のゲームに勝利している。やはり現代NFLにおいてランに資源を投資するのは無駄への近道、という結論になりそうだ。
コメント