NFLで最も成功したフランチャイズはどこだろうか。色々な計算方法があると思うが、今回は「プレイオフでの成功」を使ってランキングしてみる。
まずプレイオフでどこまで勝ち進むかを点数化しよう。最もシンプルな方法として、現在のSuperbowlの勝者に32点(32チームの中で勝ち残ったため)を、敗者に16点(=32/2)を与える方法を採用する。Conference Championshipでの敗者には8点(=32/4)、Divisional Playoffの敗者には4点(=32/8)、Wildcard Playoffの敗者には32/12点を与える。プレイオフに出られなかったチームは0点だ。
さらに遡ると、言葉の本来の意味における「プレイオフ」が行われた事例がある。例えば1947年のNFL"
http://www.pro-football-reference.com/years/1947/ "では東地区でPhiladelphiaとPittsburghが勝率で並び、プレイオフの結果としてPhillyが勝っている。今なら直接対決の結果などで順位が自動的に決まっていたはずだが、当時は勝率で並べば追加の試合が行われていたのだ。この場合、敗れたPittsburghの得点は2.5点(=地区5チーム/2)と計算する。
以上の計算方法を元に現在ある32チーム全てについて、1933年のプレイオフ以降の得点を足し合わせると以下のようになる。
Pit 293.3
Dal 287.5
GB 277.3
NYG 268.8
SF 257.9
NE 247.5
Ind 203.9
Was 194.5
Oak 189.5
Den 185.6
Chi 185.3
StL 184.0
Cle 181.2
Mia 155.6
Min 151.0
Phi 143.1
Buf 110.6
Sea 104.7
Ten 103.3
Bal 101.5
SD 91.7
KC 88.6
Det 84.1
NYJ 83.7
TB 66.3
NO 64.3
Atl 59.1
Cin 59.0
Ari 49.7
Car 43.5
Jax 28.2
Hou 8.0
チャンピオンになった回数ではGreen Bayがトップ、Chicagoが2番手となるのだが、この計算方法だとチーム数が増えて優勝が難しくなったSuperbowlにおいて最多勝を重ねているPittsburghの評価が最も高くなり、次に優勝回数が多いDallasが2番手に入る。他にもSuperbowl4回以上のチームで6位までを占めており、1966年以降にどれだけ強かったかがモノを言う結果となった。
もちろんそれだけでランキングが決まるわけではない。IndianapolisはSuperbowlに4回出て2回しか勝っていないが、3回勝ったWashingtonやOakland、7回出て2回勝ったDenverより上位に顔を出している。またSuperbowlで2回勝っているMiamiより、Superbowl未勝利だがそれ以前に全盛期のあったClevelandの方が得点は高い。
問題はこのランキングが累計方式であること。プレイオフが公式に始まった1933年当時に存在せず、比較的最近になって設立されたチームはどうしても小さい数字になりがちだ(Houston Texansなど)。そこで今度はチームが存在した年数でこの数字の合計を割ってみた。
Bal 5.34
Dal 5.23
NE 4.50
SF 3.74
Pit 3.58
Oak 3.45
GB 3.38
Den 3.37
Ind 3.29
NYG 3.28
Mia 3.17
Min 2.80
Sea 2.69
Cle 2.63
Was 2.37
StL 2.33
Chi 2.26
Car 2.18
Buf 2.01
Ten 1.88
Phi 1.75
TB 1.70
SD 1.67
KC 1.61
NYJ 1.52
Jax 1.41
NO 1.34
Cin 1.26
Atl 1.21
Det 1.03
Hou 0.62
Ari 0.61
見ての通り、いきなりBaltimore Ravensがトップに躍り出る。優勝回数は2回だが、創立からまだ20年も経過していない数字だと考えればそりゃ評価は高いだろう。プレイオフに出る頻度も高い。僅差で追っているのはDallas。創立55年のうち31年でプレイオフに進出するなど実績は極めて華々しく、さすがはAmerica's Teamと呼ばれるだけのことはある。勝率で見るならDallasは32チームでトップだ。
New Englandが3位に顔を出したのは足元の絶好調ぶりに加え、San FranciscoやPittsburghよりは歴史の短いチームだからだろう。というか1933年まで遡る歴史を持っているのはトップ5のうちPittsのみ。だからと言ってこの計算式だと歴史が短いチームの方が有利になるというわけでもなく、最も歴史の短いHoustonは下から2番目だ。
かつて代表的なドアマットとして名高かったTampa Bayは今ではそれほど悪くはない。むしろ歴史と伝統あるドアマットとして知られるCardinalsがその実力を遺憾なく発揮した結果となった。また21世紀に入って苦戦が続いていたDetroitが、実はそれ以前も苦戦していたことが分かる。足元ではお笑いチームと化しているOaklandが昔は強かったことも。
なお32チームが出揃った2002年以降で見ると最も酷いのは1回もプレイオフに出ていないBuffaloとなり、1回だけ出てWildcardで負けたMiamiとCleveland、2回出ていずれもWildcardで負けたDetroitが続く。2回Divisionalに出たHoustonはまだマシな方だ。逆にトップはもちろんNew England(162.7)で、以下Pitts(100)、Indy(90.7)のAFC3強が上位。NFCで一番いい成績なのはSeattle(85.3)で、次はGiants(76)だ。
スポンサーサイト
コメント