寄生獣

 W杯が終わったのでその話を、と思ったんだが寄生獣の映画"http://kiseiju.com/"の話が目に付いたのでそちらについて。キャストの話が報じられている"http://www.cinra.net/news/20140715-kiseiju"のも去ることながら、予告編映像"http://www.youtube.com/watch?v=amMR_8YDJgc"が出てきたのが注目点だろう。
 寄生獣が傑作なのは間違いない。この作者についてはデビュー作から目を通していたし、もちろん寄生獣も読んだ。そして当時、一番印象に残ったのは、実は利己的遺伝子説に関連するシーンだった。パラサイトである田村玲子が大学で利己的遺伝子説や動物の子殺しの話を聞いている場面は、当時まだこの説が目新しかったこともあって興味深く読んだことを憶えている。
 寄生獣の連載開始は1988年。まだバブルの真っ最中で、環境問題については(ただのファッションとして言及する例があったとはいえ)世間一般でそれほど認識が共有されていたわけではなかった。だから冒頭、いかにも環境問題的な切り口で話が始まったのはそれなりに新しさがあったのだろう。でもそのままで終わっていたらここまでの傑作にはならなかっただろう。ドーキンスにまで話が到ったからこそ、深く考えさせられる話になったのだと思う。
 もちろん、一番よく出来ているのは丁寧な伏線とその回収といった物語の技術だ。特に田村玲子が死ぬシーンなどは様々な伏線を一気にまとめて回収しており、なおかつ感動的な場面に仕上げるという、フィクション製作者にとって模範のような展開になっている。最後の風呂敷のたたみ方も含めいい作品だ。
 それだけに映画化はハードルが高いだろうなと、余計な心配をしてしまう。おまけにアニメ"http://www.ntv.co.jp/kiseiju/"も作るらしい。うるさ型のファンが多そうな作品だけに、どちらの製作者も苦労することだろうな。
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