同じFootball Perspectiveは、ドラフトに関しても分析している"
http://www.footballperspective.com/analyzing-position-values-in-the-nfl/"。これまでNFLのチームはドラフトでまずはQB、次いでRBに資源を投じてきたのだが、最近はRBのドラフト上位指名自体が減ってきている。そして足元のフランチャイズタグという切り口で見れば、RBよりWRやOLの方が高い評価を受けるようになっている"
http://www.nfl.com/news/story/0ap2000000330088/article"。
サラリーキャップで投資額に枠を嵌められている現状、少なくともRBへの投資は優先順位が高くなくなっているのだろう。以前にも書いた"
http://blogs.yahoo.co.jp/desaixjp/54451988.html"ように、ランオフェンスの勝利への貢献度はパスに比べて3.5分の1しかない。チームのランオフェンスを一手に担うようなスターRBに高いサラリーを払うより、安い有象無象を交代しながら出場させた方がコストパフォーマンスに優れている、という判断が増えてくるのも当然だろう。
実際、NFLにおいてかつてのEmmitt Smithのように1人でランオフェンスの大半を担うようなエースRBは少なくなっている。シーズンの1チーム平均ラン回数の7割に相当するキャリー数を記録するRBは、00年代前半には10人を数えたこともある(2003年)が、最近は減少傾向にあり11年や13年にはたった1人しかいなかった。かつてはCurse of 370なんてことも言われたが、13シーズンには最多キャリーのMcCoyですら314キャリーしかしていない。そのMcCoyもランの多いチームにいるので、実際の負担はチーム全体の6割ちょっとだ。Emmittのようにランオフェンスの76%を担う(1995年)ような無茶はしていない。
昔はいいRBに少しでも多くボールを持たせる方が得だと考えるチームが多かったのだろう。だが最近はそういう発想ではなく、消耗品かつ取替え可能な部品としてRBを使うところが増えている。その極端な例がNew Englandだろう。DVOAでリーグ6位のランオフェンスを持っているのに、ボールキャリーは最も多い選手でチームの38%しか占めていない。それで通用してしまうのを見ていれば、そりゃドラフト上位指名権をRBに使おうという気にはならないだろう。今年のドラフトでも有力な上位指名候補はいないようだ。
アイシールド21がもし今連載されていたら、RBを主人公にするのは難しかったかもしれない。
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