中には怪文書っぽいものまで登場してきたこの騒動、そもそもはNatureに掲載される時に理研が大々的にアピールしマスコミがそれに乗っかったことがきっかけになっている。ある研究者は「研究成果は大概の場合は、『誰でもわかる一発ネタ』を探しているメディアとの相性は悪い」と指摘しており、それはある面で事実だろう。Natureに載っても一般的報道がなされていなければ、業界内での地道な議論のみにとどまっていた可能性は高い。
でも一方で、たとえば予算獲得のためには世間一般にアピールしなければならない面もある。というかそういう側面が強まっている。財政難が進んでいる日本国内でも、こうした動きは強まりこそすれ弱まることはないだろう。こういう際どい研究成果とそれを巡るごたごたが、業界内だけでなく一般にも知られることになるケースは今後も引き続き出てくるのではないか。
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