ちなみに初期型LCFに関しては、今になって思うことがある。つまり本当に予測に役立っていたのは実はパス成功率だけであり、先発試合数はデータの信頼性を高める機能を担っていたのではないか、ということだ。試合数が少ない選手の場合、パス成功率が実力よりブレる可能性がある。下にブレた選手ならそもそもドラフト上位で指名される確率は低いが、上にブレた選手は過大評価されがちだったのだろう。だから先発試合数で調整することによってプロ入り後の成績との連動性が高まった。
これまで調べてきたことからも分かるように、パス成功率は将来のQB成績を占ううえで最も役に立つ指標だ。これは大学からプロへの移行においても同じなのだろう。しかし大学のQBは試合数が少なくなりがちである。1年生時から先発していればともかく、酷い場合はたった1年(十数試合)だけでプロ入り切符を手に入れてしまうQBもいる。そんな試合数ではとても実力は測れないし、パス成功率を見てもあまり役に立たないだろう。だが例えば4年間、40試合以上を先発した選手ならプロで2年半の実績を積むのと同じキャリアを経験しているわけであり、その間のデータはおそらく役に立つ。先発試合数が多いから将来有望になるのではなく、先発試合数が多ければパス成功率が実力を表している確率が高まる、と解釈すべきだったのではないだろうか。
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