レシーバー問題

 オフシーズンのNFLネタはスタッツ関連が中心になるが、たまにはNew Englandについても触れておこう。といっても明るい話題はあまりない。特に問題なのはレシーバー陣のトラブルだ。こちら"http://www.thebiglead.com/index.php/2013/06/21/tom-brady-and-historic-receiving-turnover-in-2013-if-hernandez-is-out-top-five-receivers-from-last-year-could-miss-opener/"に面白い分析が載っている。
 昨シーズン"http://www.nfl.com/teams/statistics?season=2012&team=NE&seasonType=REG"のレシービング・ヤードでトップ2人と5番手が既にチームを去り、3番手は怪我のため開幕に間に合わない可能性がある。そして今回、4番手が法的問題を起こしたのではないかと報じられている状態。もし本気で犯罪を起こしていたのだとしたら、トップ5人がそろってチームからいなくなる可能性が出ているわけだ。
 基本的にパス成績に大きな影響を及ぼすのは何よりQBであり、レシーバーの影響は限定的。しかしながら使えるレシーバーがこれだけ一気に姿を消すとそんなことは言っていられない。Woodheadあたりはまだ交換が効く選手だと思われるが、Welkerはそうそう簡単に取って代われる選手ではないし、TE2人は言わずもがな(WatsonやGrahamを思い出せばいい)。Welker1人がいなくなるだけなら仕方ないと見ることもできたが、こうなってくると流石に問題だ。
 最初に紹介した記事でも、「ディフェンスが遂に上位チームへと躍進するか、あるいはオフェンスの新たな選手が自らオールプロとなってオフェンスが同じ効率で進む」ことがない限り、New Englandがベストチームの1つに留まるのは難しいと指摘している。両TEが機能しなければそうなる可能性は十分にあるだろう。問題は、どの程度成績が悪化するかだ。
 
 ヒントになりそうなのは2006シーズン。前年までレシーバーのトップ2だったBranch、Givensがまとめていなくなった年だ。予想に役立つNY/Aで見ると、チームの数値は前年の7.0から6.1へと急降下している。2005シーズンにおけるNew EnglandのNY/Aは平均を1.3標準偏差も上回っていたが、2006シーズンになるとこれがプラス0.2標準偏差まで低下した訳だ。丸ごと1標準偏差以上の低下である。元の水準が高かったからこれでも格好はついたが、影響のでかさが窺える。
 2012シーズンのNY/Aは2005シーズンより実は低レベル。平均を上回っていたのは1.1標準偏差のみだ。もし05-06の時と同じくらいのオフェンス成績低下が起きるのだとしたら、2013シーズンのNew EnglandのNY/Aはリーグ平均なみになる計算。得点力も平均レベルまで落ちるのだと考えれば、総得点は今シーズンから200点近くも減少することになる。
 その場合、ディフェンスのレベルアップがなければ、New Englandの得失点差は2012の+226から+33まで急減する計算だ。こちらの計算式"http://www.footballperspective.com/the-detroit-lions-will-win-more-games-in-2013/"を使って勝敗を予想すれば9勝7敗。実際は8勝8敗~10勝6敗の範囲あたりになろうか。
 Bradyが先発になった2001シーズン以降、New Englandが2桁勝利できなかったのは2002シーズンの1回だけだ。今年は、実にその時以来の苦境に陥る可能性がある。
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