Tebow

 シーズンオフらしくStats関連の話を続けようと思っていたら変なニュースが入ってきた。TebowがNew Englandと契約するらしい"http://www.nfl.com/news/story/0ap1000000210586/article"。もちろんNew Englandに入ったところで現状3番手QBでしかないのだが、ネットの盛り上がりっぷりはかなりのものである。みんな暇なんだな。シーズンオフだから。
 現実問題として彼と契約したところでチームにとっての影響はほぼ皆無だ。3番手QBの仕事は基本的にクリップボードを持ってサイドラインに立っていることであり、正直NFLにドラフトされるようなQBなら誰にだってできる。パスの正確さも肩の強さも必要ない。もしTebowが重要な場面でQBを務めるような事態が生じている場合、それは正直シーズンが終わっている時だろうから、Tebowがダメすぎるプレイをしても誰も文句は言うまい。
 こちらの記事"http://www.nfl.com/news/story/0ap1000000210701/article"は、ただの控え選手なのに注目が集まりすぎるという理由でNFLの各チームがTebowを敬遠していたのだと説明している。でもそれは違うような気もする。Sanchezのように先発失格なQBしかいないチームだから注目が集まったのであって、たとえばNew EnglandでなくGreen Bayだったとしてもおそらく彼はすぐ紙面の話題から消え去っていくことだろう。その程度のQBでしかない。
 逆に言えばチームとしてはコストさえ安ければTebowを雇うことに懸念材料はない。加えてもし彼がレシーバーのような役割もこなしてくれるのなら、それは純粋にラッキーと見るべきだろう。こなしてくれなくても別に損ではない。Tebowを使ってspread optionをという話もあるが、あれが効果的なのはGriffinやWilsonやKaepernickのようなまともなパスを投げられるQBが実行する場合だ。TebowをわざわざQBとして出場させてやらせる意味はない。そのくらいなら普通にBradyにパスを投げまくらせる方がずっとマシ。だからそういう使い方を期待するべきではない。
 おそらくTebowはこのまま地味に第3QBとして埋もれてゆき、そのうちリーグからもフェードアウトしていくんだろう。彼がたとえばTEに転向しそこでいきなり大活躍する、という展開にでもならない限り、今回の契約はTebowにとって「静かな引退」への第一歩でしかない。逆にそうならず、彼がまともな意味でQBとして活躍するようになるのなら、BelichickとMcDanielsは「神に最も近いコーチ」と呼ばれるべきであろう。
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