第11週が終わったところで全勝チームが消滅。正直もっと早い段階で他のチームがIndyには土をつけるべきだったので、この結果は別に驚きではない。New Englandは弱小Green Bay相手に一方的な展開で勝利したものの、AFCでは実質5番目の成績。NFCなら立派に2位になれるのだが、今年もまた結果的にAFCの方が激戦になっているようだ。
先週ダメだったSTはどうにか盛り返した模様。平均ドライブ開始地点はNEの自陣31ヤードに対してGBが29ヤード。中身を見るとキックオフではGostkowskiが6回蹴って3回エンドゾーンに到達しており、飛距離に復活の兆しが見えてきた。もっともタッチバックはゼロ。蹴り飛ばすのは得意だがカバーチームのことは考えていないらしい。一方のパントは今一つ。タッチバックはなく、相手陣20ヤード以内が6回中2回あったのはいいんだが、平均飛距離が35ヤードというのはいかがなものか。
張子の虎ランオフェンスは今回も張子の虎。ニールダウンを除いた35回のランプレイのうち10ヤード超を記録したのはたったの2回。ロスに終わったプレイも2回(うち1回はBradyのファンブル)あり、要するに平均的に走って平均的にゲインしたという展開。ゲームの流れでランプレイが増えたためトータルヤードは伸びたが、ランディフェンスリーグ21位(DVOAで0.5%)のGB相手と考えると寂しい数値だ。
パスオフェンスはショートゾーンがよく18/25の187ヤード。逆にディープは2/6の57ヤードと相変わらず成功率が今一つ。ESPNのデータによると今年のBradyは11-20ヤードの成績がボロボロなのだが、その傾向はこの試合でも変わらなかったようだ。課題解決には至っていない。
レシーバー陣で優秀だったのを見るとWatsonが5/6-74と驚愕のレシーブ率83%を記録。何か悪いものでも食ったのだろうか。GBのTEに対するパスディフェンスを見るとDVOA-16.7%のリーグ5位とすばらしい記録なので、弱い相手に稼いだわけでもなさそう。もっともディープパスをキャッチした時にしっかりファンブルしているあたりはいつものWatsonではある。もう一人のTEのGrahamは記録上は1/1-2だが、パスインターフェアで22ヤードを稼ぎエンドゾーン前まで前進するプレイもあったのでこちらも大いに貢献したと見るべきだろう。
Brownは4/4-26といつも通り頼りになるところを見せた。Caldwellは2/6-9といつも通り今一つ。せっかく第10週時点でレシーブ率が62%まで上昇してきたのに、これでおそらくまた50%台まで下がってしまった筈。Jacksonはディープを取ったもののプレイ回数が相変わらず少ない。今の時点では期待はずれといわざるを得ないだろう。Gaffneyは1/4-4と、控えレベルのWRであることを実証した。あと、珍しくVrabelがレシーブできなかった。
ランディフェンスでは17回のランプレイのうち10ヤード超は一回も許さなかった。GBのランオフェンスはそもそもDVOAで-9.7%、リーグ20位とさえないのだからこのくらいは当然と言える。
パスディフェンスに関してはGBがNEの弱点を突こうとして失敗した、という展開だ。第10週までのNEのパスディフェンスで最も悪いのは第2WRへのパス(23.9%、27位)。そこでGBは試合開始直後からJenningsにパスを集めたのだが、結果はショートパスが1/5の26ヤード、ディープパスが0/5と完全にダメ。そもそもDVOAで-6.3%、DPARも3.3のリーグ53位とかろうじて控え選手よりはマシなWRに多くを期待したのがいけないのだろう。
もう一つ、GBが攻めてきたのがRBへのパス(NEのディフェンスは0.7%の19位)。4人のRBに合わせて6回パスを投げ4回成功、したもののゲインはたった15ヤード。NEが最も得意とする第1WR(-10.9%、5位)のDriverが2/4-42とかろうじてそこそこの成績を残しただけだった。GBのパスオフェンスは11.6%の13位。それを相手にここまでやれたのだからディフェンスは随分良くなってきているのではないだろうか。まあ試合の後半は先発経験のないQB相手だっただけに、あまり過大評価はできないけど。
さて次週はNFCのトップチームが相手だ。正直、今年のような波の大きなオフェンスではあのChicagoディフェンスを崩せる気がしないので、じわじわ実績を積み上げているディフェンスの奮起とGrossmanの自滅に期待したい。もっともNFCのチームに勝ってもシード順にはあまり影響しないのでありがたみは乏しいのだが。
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