フランス征服を企む悪の秘密結社「アライズ」
彼らは革命によって封じられた闇の力「アンシャン・レジーム」の復活をもくろんでいた
だが、その陰謀を食い止めるべく、正義の味方が立ち上がった
彼らの名は……仏蘭西戦隊レヴォリュシオン!
というわけで何となく「フランス革命戦争を戦隊モノに喩えたらどうなるだろう」という思い付きが浮かんできたのでやってみよう。
まず最初の布陣を踏まえるなら赤はロシャンボー、青がラファイエットで黄がリュクネルって感じか。問題は彼らが一番初めの戦闘でいきなり雑魚(戦闘員)に負けてしまうところ。しかもその直後に赤は解任されてしまうし、おまけに青は司令(政府)の方針に反旗を翻して敵であるアライズへと逃亡してしまったりする。あと黄色も事実上の左遷。多分、カレーばっか食っていて仕事をしなかったんだろう。番組開始早々に戦隊消滅の危機だ。
この非常時に登場するのがデュムリエ。ただし彼は直前まで内閣にいたので、いわば司令がいきなり現場のリーダーになってしまうような超展開ではある。2代目赤となったデュムリエの登場にあわせて、新たに2代目青(ケレルマン)、2代目黄(ビロン)も選ばれ、何事もなかったかのように戦隊は戦いを続ける、ことになるんだが黄色は引き続き仕事をせずにカレーばっか食っていて現場では目立たない状態が続く。
仕方なく2代目赤は新たに桃(ブールノンヴィル)を採用。2代目青と協力してアライズ幹部ブラウンシュヴァイク相手にようやく最初の勝利を収める。いやー長かった。のっけから危機また危機ばかりで全然爽快感のない番組だが、これでやっと見せ場が来たことになる。でもこの勝利の後に2代目青は山中の持ち場という閑職に飛ばされてしまうわけで、一向に落ち着いた展開にならない。
しかもこの後、本来は黄色がやるべき仕事を勝手に自分で引き受けてしまうキュスティーヌという人物が登場する。自作の戦隊スーツを着用して緑を名乗るヤツが何の脈絡もなく登場してきた、って感じか。で、彼はアライズの留守に乗じて敵秘密基地マインツを奪い、その実績を元に自分を戦隊メンバーとして認めさせてしまうわけだ。一応これでメンバーは5人となったが、実にばらばらでまとまりに欠ける。
その後も現場にいたはずの桃がいきなり司令になってしまうという超展開が続く。しかも、事実上2代目赤の傀儡として、である。仕事をしていなかった2代目黄は初代同様に左遷され、緑は司令の言うことを聞かずに勝手に暴走し、そして悪の秘密結社アライズの方は他の「悪の組織」に協力を呼びかけて戦力を増やす。
数を増やした敵と、仲違いで分断している味方。結果、2代目赤は1人でアライズと戦って敗北する。やばいと思った2代目赤は、最前線を視察に来ていた司令(元桃)をいきなり逮捕しアライズへ寝返る。司令と現場リーダーが消えるわけで(しかもリーダーの消滅は2回目)、マジにこんな展開を番組でやったりしたら脚本家の首が飛ぶのは確実だろう。
この危機に立ち上がったのがダンピエールで、彼が3代目赤に就任する、んだが最初のアライズとの戦闘で戦死してしまう。「ここは俺に任せろ」と死亡フラグを立てた直後に本当に死んでしまうような話だがこれが史実。しかもその後には緑がしゃしゃり出てきて4代目赤となり、今度こそ本当に落ち着いて活躍するかと思ったら逮捕されギロチン送りになるという「何を言っているのか分からないと思うが」状態になる。
まあこの調子で書き続けていけばいくらでも書けるだろうけど、本当の主役(ボナパルト)が何代目か知らないが赤になるまでにはまだまだ先が長い訳で、彼が登場するずっと前に視聴者の方が投げ出すことは間違いない。フィクションの世界においては、話を整理し分かりやすくする努力がどれほど必要であるかが、実によく分かる。
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