Super Bowl XLVII

 これでTeam of Destiny誕生。とはいえ過去8年のうち6回もWildcard Round上がりのチームが優勝している事実を踏まえれるなら、Destinyも随分と安っぽくなったもんだと言わざるを得ない。個人的にRay Lewisは若い頃はともかく最近は過大評価されているように思っていたが、見事に引退の花道を飾れた訳で、その意味では「持っている」んだろう。
 NY/Aで見るとBaltimoreの7.8も立派なもんだがSan Franciscoは異常値とも言うべき9.2。にもかかわらず負けたのはインターセプトとBaltimoreのSTによるリターンTDのせいだろう。ANY/Aで見るとBaltimoreが9.5、San Franciscoが8.4となり、Super Bowl史上最大の逆転につながらなかったのも順当な結果と言える。
 そして今年もプレイオフで調子が良かったチームが優勝にたどり着いた。プレイオフ前の成績はあまり関係なし。Baltimoreはレギュラーシーズン中のオフェンスANY/Aが6.2、ディフェンスANY/Aが5.7だったのに、プレイオフ4試合だけ見るとオフェンスが驚異の10.0でディフェンスは5.2。要するにこの4試合だけFlaccoが異常な数字をたたき出し、ディフェンスもレギュラーシーズンよりレベルアップしていたのである。ちなみにFlaccoが4試合連続で複数TD、ゼロintを記録したことはこれまでのプロ人生で1度もない。プロ入り後に彼がこんなに活躍したのは(あるいは幸運に恵まれたのは)初めてのことだった。
 
 一方、負けたSan FranciscoだがKaepernickの数字は立派なもんである。チームがどう考えているかは分からないが、たとえ最後に負けたとしても彼が今後も先発を続けるのは当然であろう。何しろ彼のANY/A+は121で、SmithのキャリアANY/A+(92)とは比べものにならない水準だ。母数が少ないゆえの数字である可能性は否定できないが、それでも両者の間には歴然とした差がある。
 と考えたところで思い出したのが2001シーズン。Bledsoeのけがで先発の座についたBradyがあれよあれよと勝ち進み、とうとうSuper Bowlまで制してしまったあの時だ。当時の私はSuper Bowlに出たらBradyを先発として認めるなんてことを言っていたが、もし彼がSuper Bowlで負けていたならあれほど簡単に先発交代がなされていたかどうか少々疑問だ。
 何しろ2001シーズン終了時点でのBradyのANY/A+はたったの102だ。Kaepernickのような圧倒的実績ではなく、平均をかろうじて上回っただけの水準。Bledsoe(99)との差はわずかであり、NY/Aに至っては同水準(99)でしかなかった。Super Bowlに勝ったからこそBrady先発で問題なしという結論になったが、負けていればやはりBledsoeがいいとの意見が出ていた可能性はある。
 しかし2002以降の両者の数字は対照的。BradyがANY/A+120という極めて高い水準を維持しているのに対し、Bledsoeは97と平均を下回るレベルでキャリアを終えた。もしBradyでなくBledsoeが先発を続けていれば、00年代におけるあれほど圧倒的な成績はあり得なかったことは確かだろう。あのSuper Bowlの結果は、その時だけでなくその後に及ぼした影響も含め、New Englandにとって極めて幸運な結果だったと言えそうだ。
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