1795ライン戦役その19上

 ディートリヒシュタインからトゥグートへ
 このささやかな報告を閣下の注目に供覧します。
 ブリスガウのフライブルク、1795年9月16日。
 私の車両に発生した2つの事故と全ての馬匹に発見した問題の結果、私は昨日朝になってようやくここに到着しました。まず私を驚いて出迎えたヴルムザー氏に報告書を渡しました。彼はすぐ私の仕事について質問しましたが、彼自身とその周囲が不信感を抱いていることを知っていた私は、急いで自分はほとんど単なる兵士でしかないと言い、それによって全員が安心しました。私は閣下に、現在と将来の物事の状態について発見したことを謹んでお知らせするつもりであり、まずは最も興味深いことから始めます。
 私の到着2日前以内に手紙を出したキース氏によって、クレアファイトに関して伝える義務を陛下が私に与えたことについてヴルムザー氏が警告を受けていることを閣下は知らされているでしょう。既に3万2000人の兵がクレアファイト氏の兵と交代するため、ヴルムザー氏の右翼を越えて移動させられています。ヴルムザー氏はキースを通じてウィーンに手紙を書いて再び命令を求めており、自身がクレアファイト救援に向かうことを提案しています。もし敵がマインツとここの間で渡河しており、そしてこれらの地域の極めて強力な陣地にとどまり指揮官を置いておく多大な必要性を感じないのであれば、彼の提案は望ましいものです。私が出発前にクレアファイト氏のところにいた時、敵がライン下流で渡河したため敵を倒すために3万5000人で敵と遭遇すべく移動し、うまくいけばジーク川で、悪くても左翼をエーレンブライトシュタンに拠りつつラーン川で敵を止めたいと私に話していました。
 プロイセン軍は彼らの領地にエアバッハ氏が監視点を置くことを認めず、彼に全てを伝えフランス軍に領土を通過させないと約束しました。プロイセン軍は彼らの2つの約束を守らず、公式の抗議を行うだけで満足することでフランス軍にあらゆる支援を与えました。少なくとも用心し偽装した歩哨を置くべきだったエアバッハ氏はプロイセン軍を信用し、完全に奇襲を受けてうろたえてしまい、逃げることのみを考えました。戦力を持っていながら、フランス軍が彼に対して行った惑わせるための陽動に引っかかったヴァルテンスレーベンは動きませんでした。かくして当初はヴィッパー川の背後まで逃げなければなりませんでした。彼が今どこにいるかは知りませんが、昨日朝にヴルムザーのところで見たクレアファイト司令部の計画者の1人が書いた手紙には、(見ていなければ信じられなかったでしょうが)「我々はラーンの背後に布陣を始め」(それで終わるべきでしたが)「それからマインの背後に行き、そして極めて幸運にも戦うことなしに引き続いて対応できたなら、戦役の最後にはネッカーの背後、我らの国に近いところにいるでしょう」と述べられていました。従ってこの幸運な計画にはエーレンブライトシュタインとマインツ、及び(私が恐れているように)もしこれらの都市が補給を受けていないのなら、そこにある多くの砲兵も失うことを含んでいます。またそこにある船橋も奪われると思われます。
 ジュールダンは大軍を持っているといわれています。もしそうなら、彼らがクレアファイト軍を少し押すか、あるいは彼らを牽制するだけで大半の部隊をハノーファーに振り向けてもそれほど驚きはないでしょう。なぜなら彼らはもはや中立地域の問題がなくなり、プロイセン軍は彼らにあらゆる手助けと、さらに敵に対する食糧供給をしているからです。彼がストラスブールの架橋部隊と兵をランダウへ出発させたとの情報があります。マインツ攻囲をするためのオッペンハイムでの計画に関係したものでしょう。加えて敵はいくつかの移動を行い、こことマンハイム間で渡河する恐れがあります。私はそれにあまり怯えることなく、この方面を空っぽにしないよう希望しています。敵がスイス領土を侵してラインフェルデンへと渡り、ドナウの源流を手に入れて我らに大慌てで困難な退却を強い、運搬する馬匹がないため我らの砲兵全てを失わしめようとすることには疑いがないと思われる点を考慮しているからです。別の日にバーゼルに到着したメルランは2個騎兵大隊を伴っており、その点で既に領土を侵しています。スイス人連隊がバーゼルに集まり、全スイスで警鐘が今にも鳴り響こうとしており、フランス自身がこの対応を呼び起こしています。しかしこれは決して彼らに敵対することなく我らに対抗するためにのみ採用されたものだと信じられています。ここからもたらされる結果の我らに対する危険性、既にバーゼルとスイスの他地域間にある分断、敵がほとんどスイスの領土において既に行っている兵力集結とそれが明らかに侵攻しようとしていることを踏まえるなら、この地点でそれを阻止できないのは極めて面倒です。ドイツとスイス間で旅行者が享受している自由は、フランス軍が常に我々の位置、戦力及び移動について知る手段を提供しています。フランス軍に不満を抱いているように見えるハルデンベルクは各州を巡っており、間違いなく我々に貢献してはくれないでしょう。昨日クレアファイト氏のところへ送られたラウアーは、冷静さを保つよう彼に求め、彼に可能なあらゆる援助を申し出ます。ヴルムザーはラインからマインツまでの全戦線を見なければならないため、コルドンに加えることができる兵力はほとんど2万人しか残されていません。
 
 長くなったので以下次回。
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