QBの能力を見る際に私がよく参考にしているANY/AやNY/Aだが、弱点もある。対戦相手による修正が効かないことだ。強力ディフェンス相手に記録したANY/A6.0と、ザルのようなパスディフェンス相手の6.0ではやはり意味が違う。もちろん母数が増えればそうした偏りも減るので信頼度は上がるのだが、今のようにまだシーズン途中の数字では歪みが出ている可能性は否定できない。
そういう話を今週紹介していたのがFootball Outsiders"
http://www.footballoutsiders.com/quick-reads/2012/week-9-quick-reads"。今年のドラフトナンバー1とナンバー2であるLuckとGriffinにこうした問題が当てはまるのだそうだ。ANY/Aで見るとGriffinの6.65に対してLuckが5.97、NY/Aなら6.56と6.42になるが、これは両者の本当の実力を示していない、ということになる。
Football OutsidersのDYARではLuckが358とGriffin(175)より上。DVOAもLuckの+4.6%に対しGriffinは-1.1%だ。Luckの方がディープパスが多いといった理由に加え、対戦相手による修正も両者の違いをもたらす大きな要因になっている(対戦相手の修正がないVOAだとLuckが+2.4%、Griffinが+1.9%と差は縮まる)。もっとすごいのはAdvanced NFL Statsであり、1ゲーム当たりのWPAはLuckが0.35のリーグ3位に対してGriffinは0.16の13位となっており、Luckの突出ぶりがすごい。新人としては見事なプレイと褒められてきたのはGriffinだが、もしかしたらLuckこそがすさまじいのかもしれない。
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